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遊戯王観察録

・氷結界について
ネット上での氷結界に関する書き込みを見ると、相変わらず「世界の危機にも関わらず内部抗争を行っていた」「散々世界を混乱させた挙句に最後は開祖である神精霊(伝道師)に尻拭いをして貰った」、そしてそれらをひっくるめて「無能集団」といった書き込みが目立ちます。
「OCGでのシナジーの薄さは、内部抗争を行っていた公式設定に上手く反映されてる」なんて声もあります。
「氷結界」について語るスレ等でもこれなのだから、たまったものではありません。これらの言葉を見て、親しみを込めて言っているように見えるでしょうか?
仮にこれらの書き込みを行った人が氷結界に対して親しみを込めてこれらの書き込みを行っていたとしても、それぞれの言葉単体で見るとマイナスイメージしか湧きません。

私が遊戯王OCGに不信感を持つ引き金となった第9期、その最初に環境トップに君臨していたデッキは「シャドール」でした。
既存のテーマと比にならないレベルのカードパワーでカードパワーを支配していたシャドールでしたが、それだけに当時そんなシャドールに対する風当たりは当然厳しかった事はこの目に焼き付けてました
そんな中でシャドールについて語るスレなんかでは、本当にシャドールが好きなんだと思われる人達がひっそりと語ってるような様子だった記憶もあります。
環境トップ時はあれだけ批判されてたシャドールでしたが、規制させ環境から退いて久しい今では、(この記事を書いている時点では禁止カードの)ネフィリムの復帰を望む声が大多数派です。
(個人的にはネフィリムだろうがミドラーシュだろうが、もう顔も見たくないレベルの忌々しい存在でしかないですが)
当時あれだけ環境を破壊し忌嫌われていた筈のものが、今や悲劇の英雄の様なポジションなのです。
それに比べてネット上での氷結界に対する風評というのはブレないですね。一体どれだけ嫌われてんだ

ただ、今になって「(「氷結界」界隈は)こういう空気でいいんじゃないか」と思い始めてきた自分もいます。
氷結界には、設定的にも後釜と言えるポジションである「リチュア」が存在しており、更にそのリチュアにも、更に後釜と言えるポジションの「影霊衣」が存在しています。
テーマとしての完成度の高さも人気も、明らかにこれらのテーマの方が上です。後に出るもの程洗練されていってるのだから当然でしょう。
「氷結界が好き」という人の中には、これらのテーマも好きな人も多い事でしょう。これら3テーマの中で「氷結界」が一番好きという人は流石に少ないでしょうが。
ネット上の氷結界に関するまとめ記事内の書き込みを見てみると、氷結界の新規や強化を望んでいる書き込みがありましたが、性能的にも人気的にもポジション的にも、どう考えても氷結界よりもリチュアが、リチュアよりも影霊衣の方が優先度は高いでしょう。
「新規カードが出て強化される事が、氷結界にとってプラスだ」と考えて、それを望んでいる人がいたとして、その願い叶う事は決してありません。
それら2つのテーマよりも氷結界が好きだという人間はいるはずがない。いや、いてはいけないのです。もしいたとしたら、あまりにも報われ無さすぎます。
なので、新規が出る事など決して無い中で氷結界の新規を待ち望むような哀れな人がいるよりかは、氷結界を罵倒する書き込みばかりの方がまだマシなんじゃないかと思えてきました。

あと、今は「無能」呼ばわりされる事が多い氷結界ですが、前の記事で書いたように、遊戯王OCGにおいて「嘆くべきは強化されない事よりも、強化される事。強化されない事は、嘆くべきでは無く誇るべき事」と悟った時、「リチュア」に「影霊衣」と、二重に「防護壁」を用意している氷結界は、この上なく有能だったと気付く事でしょう。
万が一、今後もし「氷結界」の新規カード(「氷結界の龍」やそのバリエーション、汎用シンクロは除く)が登場したならば、裸踊りだろうとこのブログの更新だろうと何だってやってやりますよ。

・カードストーリーに関して
ファンの間ではDTのストーリーは人気が高いようで、綺麗に完結していたにも関わらず同じ世界観で新たなストーリーが展開されました。これぞまさに、前までの記事で書いていた「みっともないゾンビ」そのものです。
ただ、「DTのストーリーが大人気」と言ってもそれはどうせ2期以降のストーリーであり、氷結界等が登場していた第1期の頃のストーリーの人気なんてのはそれに比べると微々たるものです。
可愛い女の子が多いガスタ、同じく可愛い女の子が多い上にキャラにドラマ性があるリチュア、ヒロイックなポジションのジェムナイト等目を引くテーマが多いので、そりゃ人気も出るでしょう。
第1期のストーリー自体、第2期の頃に骨付けされたものなのですが、そこでの氷結界でのポジションはというと…まるで代名詞の様に「無能」と言われるような散々なものでした。
ただ、よくよく考えてみればDTストーリー上では、氷結界の立ち回りがあったからこそ、皆の大好きな2期以降のDT世界の展開があるのです。
中でも「リチュア」は氷結界の内部抗争に端を発して出来た勢力であり、DT2期ストーリーでも重要なポジションの勢力の一つであり、後の3期ストーリーの「影霊衣」へと繋がっていってます。
「氷結界」は馬鹿にされるどころか、むしろ感謝されるべきじゃないでしょうか。

第9期では、DTストーリーの第3期の他に、「竜剣士」やそれにまつわるテーマのストーリーが展開されていました。これら2つが、第9期での「遊戯王OCGの二大背景ストーリー」と言っても過言ではない規模でした。
最近出たカードには、これら2つの世界観が繋がっている事を示唆するようなカードが登場したようです。
ストーリーを考察している人にとっては新たな考察の恰好の燃料が増えたと言ったところでしょうが、私からすれば禁じ手を使いやがったな」という印象です。

・水属性に関して
新たなルールによってペンデュラムモンスターが弱体化したと言いますが、メタルフォーゼやセフィラといったペンデュラムテーマは未だに環境に顔を出しているようです。
一方で、水属性のペンデュラムテーマである「ダイナミスト」は相変わらず環境に影も形も無い、ポンコツのままです。
仮にペンデュラムが弱体化していたとしても、弱体化の幅はメタルフォーゼやセフィラも、ダイナミストもそう変わらないはずであり、元々の強さに差のあったこれらのテーマとダイナミストとの差が縮まるなんて事はそもそもあり得なかったのです。
規制されようがルールが変更されようが、強いデッキは強いままで、弱いデッキは弱いまま。それが遊戯王OCGなのです。
メタルフォーゼとセフィラは、「過去のテーマに新規リンクモンスターを出して強化する」というコンセプトの弾である「リンク・ヴレインズ・パック」もとい「みっともないゾンビパック」において、新規のリンクモンスターが出たようです。鬼に金棒と言いますか、これでますますダイナミストは差をつけられる事になりました。

このパックでは、ダイナミストの後続の水属性テーマであり、同じくポンコツの「クリストロン」も収録されています。
そこで出たクリストロンの新規カードは、ハリファイバーという名前のリンクモンスターであり、カードパワーの高さからこの弾のトップレアとして君臨しているようです。
カードパワーの高い汎用のエクストラデッキモンスターだけを独り歩きさせる。これがKONAMIがクリストロンに対して行った仕打ちでした。
そしてこれはまるっきり、氷結界と同じ末路です。もっとも、氷結界に関しては末路どころか最初(ブリューナク)の段階からそうでしたが。
しかも、そう書く理由は前回の記事に書いていますが、「氷結界」も「クリストロン」も共に、テーマとして強化しようと思えばできただけに、余計にタチが悪いです。
ただ、共にシンクロモンスターを擁するテーマである点も共通していますが、いくらポンコツと言えどもクリストロンは最初からシンクロ召喚をする事を前提としてデザインされている為、展開手段に乏しくレベルも合わせ難い氷結界とは天と地の差です。
クリストロンを「ポンコツ」とするならば、氷結界は「ポンコツ未満」と言わざるを得ません。

あと個人的には、ハリファイバーの登場によって、ルール変更によって弱体化したというシンクロ界隈が再び活気づいてるようなのも気にくわないです
ハリファイバーの属性は水属性という、シンクロ召喚と最も縁の無い属性なのに…(一方で種族は、シンクロ召喚と最もかかわりの深い機械族だったりしますが)。
ブリューナクやトリシューラもそうでしたが、水属性はシンクロ関連でことごとくハブられていたにも関わらず、シンクロ召喚の「必須パーツ」にだけは堂々と居座ってるというのは何とも気分が悪いです。

それにしても、ダイナミストやクリストロンが、機械属性統一テーマでもあるという事で5chでは水属性スレの管轄外である一方で、多くの水属性デッキのコアとも言えるジェネクス・ウンディーネ(今スレを見ると完全に主役状態だった)の運用に必須なジェネクス・コントローラーは機械族で、水属性ですら無い(闇属性)というのは何とも皮肉ですね。

・アニメに関して
遊戯王ARC-Vの評判がよろしくなという事は前回の記事で書きましたが、そんな遊戯王ARC-Vを巡るネット上での意見の中で、一つどうも引っ掛かるものがあります。
それは、「ARC-Vが嫌いな人は、遊戯王シリーズが好きだからこそ、ARC-Vが嫌いなんだ」というような内容の意見です。
遊戯王シリーズが嫌いで、ARC-Vも嫌いな人間だっているんですよ…。

そんなARC-Vですが、最強ジャンプ版の遊戯王ARC-Vのコミックが発売早々に品薄になったという話を聞きました。
「遊戯王シリーズが好きな人間」はARC-V嫌いなんじゃなかったのか…?
(アニメ版)ARC-Vを憎んでキャラやデッキを恨まず、と言ったところなんでしょうか。
作品に対する風当たりが強い中で、各キャラや使用テーマを好きな人は、各々のスレ等でひっそりと語っているであろう事は想像に難くありません。
その点、「氷結界」は凄いですね。ひっそりと語られるべき場所でさえも罵倒や批判的な内容の事ばかり書かれてるのですから。
これ程「本気で嫌われている」ものなんて遊戯王OCG界隈でもそう無いんじゃないでしょうか。

前の記事で、ニコニコ大百科にあった遊戯王ARC-Vの炎上についてまとめた項目内で、(アニメキャラのデッキを例に挙げて)遊戯王OCGのカードパワーが向上した事を、さも良い事のように書いている事に対して苦言を呈していましたが、よくよく考えてみるとこれは一理あると思いました。
自分の中で最も遊戯王に対する勢いがあったのは、DP神代兄妹編が出てから第9期になる前辺りまでの時期だったと自負していますが、思えば何故その頃に勢いがあったかというと、アニメ(当時は遊戯王ZEXAL)で応援していたシャークのデッキが強化されたからでした。
思い返せば私のOCGに対するモチベーションにも、キャラデッキのカードパワーが大きく関係していたのです。
ARC-Vで自分の気に入りのキャラであったりデッキが、登場早々からその時の神代兄妹のデッキとは比べ物にならないレベルのパワーを持ってたなら、そりゃあ気分も良いでしょう

・強化されたテーマ
最近でも、俗に「ウワサ」と称されるリーク情報によって、後々の弾で登場するカード、再録カード、強化されるテーマ等の情報がリークされる事があるようです。
私が遊戯王から身を引く直前の時期にもそういった情報は多々耳にしましたし、そして上で名前を出していた「リンク・ヴレインズ・パック」もとい「みっともないゾンビパック」でも、強化されるとリークされていたテーマが実際に強化されたようです。
みんな仲良く誰も傷つかずに、情報通りに強化されて良かったですねー

バカヤロウ

何がみんな仲良くお手手繋いで万々歳だ。
過去にこのブログ内でも書いた事がありましたが、「氷結界」は、本物のリーク師によって、「強化される」という嘘の情報を流された事があります
その人物が氷結界を含むいくつかのリーク情報に関してあらかじめ「嘘も混ぜてある」と宣言していましたが、まさか氷結界だけがガセとは思いもしませんでした。
「氷結界だけがガセ」というのは最悪のパターンとして認識はしていたものの、他のリーク情報には強化されそうにないもの(当時の観点ですら、「みっともないゾンビ」だと思う様なもの)も少なくなかったので、「もし氷結界がガセだったとしても、他のいくつかの強化を望んでた人も道連れだ」みたいな感覚でいました。
それが、蓋をあけてみれば氷結界だけがガセだったんです。
前にネット上で「氷結界は嫌われてるから、どれだけ叩いても問題無い」みたいな書き込みを見かけた事があり、「なんて横暴な意見なんだ」と憤りを感じていたものでしたが、「氷結界だけガセ」の情報を流すなど、そういう風な考えがなければできないものです。
最近ウワサを流してるリーク師が氷結界の時のリーク師と同一人物なのか、またその人物がどれ程の地位なのか、ウワサの情報源が私が氷結界等のリークを見たのと同じサイトなのかどうかは分かりませんが、「氷結界はどれだけコケにされても問題無い」という発想や風潮は、公式側にも伝播しているのでしょう。
仮にもし、「氷結界」が遊戯王OCGの中で一番好きで、かつこのウワサにリアルタイムで遭遇して落胆し、それでも尚「氷結界」の強化を望み続けている人(上で「いてはいけない」と書いていましたが)がいたとしたら、「自分は今、遊戯王OCGをやっている人の中で最もメンタルが強い人間なんだ」と誇っていいでしょう。

前回の記事で、「弟がデッキを組んでいたテーマの中で、第9期以降に強化が来なかったテーマは一つだけだ」という事を書いていましたが、その記事を書いて割とすぐに、そのテーマが強化されるという情報が来たようです(笑)
これによって、弟がデッキを組んでいたテーマは、全て第9期以降になんらかの強化を受けた事になります。しかもその強化のほとんどが、新規1枚や2枚の規模ではない、それなりに規模のある強化です。環境クラスまで強くなれたかどうかはまた別問題ですが。

こうして考えると、遊戯王を始めてからどんなデッキを好きになったかという時点で、明暗は決まるものなのでしょう。
この例で言えば、KONAMIに贔屓されてるんじゃないかというレベルでちょくちょく新規が出るようなテーマを好きになった弟は勝ち組で、後々にダイヤモンド・ダストのようなメタカードが出たり、蛙と儀式ばかりが達者になっていくような水属性を好きになってしまった私が負け組だったのです。

ちなみに、私が使っていたテーマの中では、「水精鱗」が強化されたようです…即ち「みっともないゾンビ」の仲間入りです。
リンクモンスターのサラキアビスはともかく、効果モンスターのネレイアビスは、どうせなら辞める前の時期に出しとけよ…

あと個人的に残念なのが、「聖刻」が引っ張り出された事
「万能サーチカードを持ったテーマ」として氷結界と比較していた事もありましたが、ドラゴン族を使っていた事と、ドラゴン族のカードプールが増える度に、実用性があるかどうかはともかく出来る事が増えていく事と、そして何よりも引き際が良かった(登場していたのは、初登場の弾及びその海外版の追加カードのみだった)事から、「聖刻」は個人的に好きなテーマでした
にも関わらず、そんな聖刻までもが、「みっともないゾンビパック」の餌食になってしまいました…。
まぁ、聖刻に八つ当たりするのは何か違いますが。
そして、これによって、万能サーチカードを持ったテーマの中で、第9期以降に強化を貰えていないのはいよいよ「氷結界」のみとなりました。(今回の聖刻の強化ではサーチカードの召集の聖刻印でサーチできるカードが増えた訳ではありませんでしたが)

サーチ魔法
過去に動画作成用に作っていた画像。動画自体は未完成のままお蔵入りです。

・理想と現実
同名カード以外で唯一カイザー・シースネークに対応するカードだったスパイラルドラゴンが、種族を幻竜族に変え「幻煌龍 スパイラル」としてソロデビューしたようです。
第9期以降、水属性の主に竜系のモンスターを見て、「ああ、なんだ幻竜族か…」と嘆いていたものでしたが、もし遊戯王をやっていて幻煌龍 スパイラルを目にしていたなら、間違いなくそう嘆いていたでしょう。
幻煌龍 スパイラルは「幻煌龍」に属する唯一のモンスターカードであり、「幻煌龍」はこの幻煌龍 スパイラルをサポートするようにデザインされている節があります。
しかし、大会で結果を残した「幻煌龍」のデッキには、幻煌龍 スパイラルは入っていなかったそうです。
これによって、水属性の上級モンスターは、たとえどれだけサポート手段が豊富でも、カテゴリ唯一のモンスターカードであったとしても、ディニクアビスやメガロアビス、タイダルクラスの特殊召喚効果でも持っていない限り、見向きもされないというのが改めて浮き彫りになった気がします。

・陰と陽
「氷結界」であったり、遊戯王ZEXALのドルベが、まるで代名詞の様に「無能」と言われて苦労している一方で、遊戯王ARC-Vにはとんでもないキャラがいたそうです。
それは月影というキャラです。どうやら代名詞の様に「有能」と言われていたようです。
月影がどれ程のキャラなのかは知りませんが、自分の好きなキャラが「有能」だと言われるのはさぞ気分が良い事でしょうね。少なくとも「無能」のようなマイナスイメージは感じないと思います。

ちなみに私は、別に「無能」属性なキャラや勢力が好きという訳ではありません。周りから見るとそうにしか見えなかったり、自分では否定していても実際にはそうだったりする事はあるのかもしれませんが。
たまたま自分の好きなキャラであったり勢力が「無能」呼ばわりされているだけです。

あと、今となっては私は「氷結界」を無能だとは思っていません。
上で書いた様に、OCGではゾンビ化に最も遠く、ストーリー設定上ではみんなの大好きなテーマ達が表舞台に立つ為の土俵を作った…これ以上に有能な勢力が他にありましょうか?むしろこれを「無能」呼ばわりする人間こそが無能であると言いたい程です。

・僕が一番欲しかったもの
私は過去にこのブログで「オリカを作りたい」という路線を掲げていた事がありましたが、実はその最終的な目標は、1枚のカードだったのです。
そのカードとは、水属性・魚族・レベル4のモンスターカードで、サルベージに対応する攻撃力1500以下で、手札から水属性1体を捨てて自身を特殊召喚できる効果を持ったカードでした。
「氷結界」ではなくシャークのデッキを意識したオリカです。
壊れ効果ではなく、かつ非現実的な効果でもないので、正直オリカなどこれ一枚だけでいいとさえ思っていました

そして更に前の記事を書いた後に出た水属性の中に、ホワイト・スティングレイというカードがあります。
このカードは、上で書いた「水属性・魚族・レベル4」「攻撃力1500以下」「手札から水属性1体を捨てて自身を特殊召喚できる効果を持っている」という条件を全て満たしているのです。
更に蘇生された時にチューナーになる効果も持っています。特殊召喚に1ターンに1度の制限があるものの、引きやコストパフォーマンスを考えるとそこまで気にはならないでしょう。
前の記事で、私が遊戯王から身を引いた後にも、白闘気白鯨のように遊戯王をやっていた頃の私が欲していたようなカードが出ていた事を書いていましたが、まさかこれ程までかつての自分の要望にマッチしたカードが出てるなんて…。
ホワイト・スティングレイや白闘気白鯨は漫画版遊戯王ARC-Vの蓮というキャラクターの使用カードであり、シャークがゾンビの如く引っ張り出された訳では無く、他の強化に相乗する形で強化されたという、強化のされ方も完璧です。
(ちなみに、漫画版ARC-Vの蓮というキャラに関しては、過去にこのブログでコメントを頂いた事があったので存在自体は認識していました)

しかし、このカードに関しても、「今更もう遅い」という感想しかありません。
私が遊戯王を辞めたのもそうですが、ルールが変わったが為に、どうやってもかつての私が思い描いていた様な展開手段には使えません
あとこのカードを語る上で欠かせないのは、定期購読のカード故に入手が困難という点でしょうか。現在のレートを調べてみると、2000円を超えています。
しかし、水属性の高額カードは私がやっていた頃よりも更に減ってるので、このカードもどうせどこかで再録されてレートが落ち着く事でしょう。(同じく定期購読出身だったカイザー・シースネークは、再録はされていないもののレートが落ち着いているようです)
まあ、第9期以降に登場したカードほぼ全てが束になったところで、私の中での価値はホワイト・スティングレイには及びません
前に「2014年以降に遊戯王に使った金で一体どれだけのオリカが作れただろう」と考えた事がありましたが、今では「2014年以降に遊戯王に使った金で一体どれだけホワイト・スティングレイのカードが買えただろう」に変わりました。その出費を思えば、もし今のホワイト・スティングレイを買えと言われたならば躊躇なく買うでしょう

ネット上でのホワイト・スティングレイに関する考察を見てみると、ほとんどが「①の効果の手札コストは海皇の効果に対応するか」という話題ばかりでした。
「何て低レベルな話題なんだ」と絶句しましたが、よく考えれば理由はありました。それは、今まで水属性にはこの手の特殊召喚効果を持ったカードがいなかったからというだけの話でした。
他の属性にはTHE トリッキー等、手札をコストに自身を特殊召喚できるようなモンスターはいましたが、水属性にはそれまでディニクアビスの様に海皇に対応する「手札コストを払って発動する」タイプの効果ばかりだったのです。

・遊戯王OCGの売り上げについて
ルール変更等の影響があってか、遊戯王OCGの売り上げが下がったという声を耳にします。
もし本当ならザマーミロと思いますが、明確な情報源を把握できておらず真偽の程がハッキリしないので、ここでは大きく触れないでおきます。

ただ、第9期頃の「品薄商法」をやっていた時期に比べると、カード売り場に遊戯王OCGを目にする事が多い気がします。
一時期はカード売り場にほとんど遊戯王のカードが無かった程だったのに対し、最近は色んな弾が揃っています。
どちらの方が良い傾向なのかはよく分かりませんが。

・レートと再録カード
カード売り場を見てみると、灰流うららが収録されているパックを見かけなくなりました。これによって、遊戯王は初心者や灰流うららを持っていない人はお断り、門前払いのクソゲーと化しました。
パックが売っていた時期は、パックを買えば万に一つは当たる確率がありましたが、灰流うららを手に入れるには、最早クソ高いシングルカードを買う他無いのです。
今やどんなデッキにも当たり前の様に入っている灰流うらら。灰流うららが入っていないデッキなどデッキではない。それ程の採用率のカードなんです。
灰流うららを入れずにデッキを組んだとしても、灰流うららに蹂躙されるのがオチでしょう。
クソ高い灰流うららのシングル買い、それも複数枚。それが今の遊戯王への「入場料」なのです。
再録しなきゃ、マジで遊戯王やばいんじゃないの?灰流うららのパックが出てぼちぼち1年位のようですが、幽鬼うさぎの例からすると再録されるまであと1年以上はかかるでしょうね。
もっとも、それのせいでさすがに愛想尽かされて1年半後までに遊戯王OCG自体が終わっているという可能性もありますよ。
もちろん、入手の難易度以前に「灰流うららが複数枚必須」という現在の環境自体もクソなのは言うまでもありません。
「灰流うらら」というカードや、更に言えばこれらのシリーズの開祖とも言える幽鬼うさぎは、遊戯王OCGに破滅をもたらす存在だとしか思えません。

KONAMIのカードの再録法も汚いです。
汎用性の高い高額カードや絶版だったカードを再録し、一見ユーザーを喜ばせているように見えますが、それはあくまで「外堀」から再録していってるにすぎず、灰流うららや幽鬼うさぎといった「本丸」は未だに崩されていません
高額カードの「トカゲの尻尾切り」と言ったところでしょう。
前の記事でも書いていましたが、幽鬼うさぎに関しても、2年越しに再録したと見せかけて、実際はパックでの入手難易度はそう変わりませんでした。
普通、再録カードの情報というのは高額だったカードの再録が真っ先に紹介される傾向がある(現に、前回に記事で幽鬼うさぎや灰流うららと同列に名前を挙げていた神の通告は、再録されたストラクで真っ先に情報が出ていた)ものですが、幽鬼うさぎの再録に関しては、発売するまで明らかにされませんでした
幽鬼うさぎ程の高額かつ高需要のカードが発売まで再録情報が後悔されなかったというのは、公式の再録情報公開の傾向からするとかなり異例です。
この事と再録パックでのレアリティ設定から、KONAMIにとって幽鬼うさぎは「目玉の再録カード」などではなく、「仕方なく再録してやったんだ、ありがたく思え」という魂胆なのでしょう。
こんな考えを持っているであろう公式に今尚付いて行ってる人達の気がしれません。まあ、トカゲの尻尾切りみたいな「豪華再録」にいちいち喜んでいる人達がいるからこそ商売が成り立っているんでしょうが、果たして1年後にはどうなっている事やら。
他のシングル価格が高いカードはどんどん再録され入手が容易になってい行ってるので、カードショップの遊戯王OCGのシングルカードコーナーはその内幽鬼うさぎ・灰流うらら屋さん状態になるんじゃないか?

ちなみに幽鬼うさぎが再録されたパックは今でも売られているのを目にし、時には投げ売りされていた事もあったようです。
消費者側も、こんなパックで幽鬼うさぎを当てるというのは現実的では無いと悟ったのでしょう。幽鬼うさぎが当たるのなんて、それこそ宝くじに当選するようなものです。
この幽鬼うさぎの再録法は、消費者にとっては間違いなくマイナスですが、KONAMIにとっても果たしてプラスだったのか?

シークレット
弟が当てたというシークレットレアカード
幽鬼うさぎや、他に出た入手し難かったというカードも、まあ入手する事自体はできます。「当たりのシークレットレアを引く事ができる」というのが当人の弁ですが、それでも流石に(レアリティ問わずに)複数枚の入手となると至難の業のようです。
(この中ではハリファイバーは除く)


一方私はどういう訳かパック買いではノーマルレアの罠カードがやたらとよく当たる傾向があるので、今後もし罠カードのノーマルレアがトップレア、高額カードになる弾があったなら、本格的にその弾をパック買いしようと思います。
高額カードの転売と言えば、付録カードが付いている雑誌を買い占めるというのは誰もがひらめく事です。しかし、本屋の立地条件や本の入荷数、買いに行ける時間帯、更には店毎の購入制限など様々な要因から、買えるかどうかは不安定です。そもそも私はたとえ「金の成る木」だと分かりきっていても雑誌の購入には消極的だという事は前の記事に書いていました。
しかし、罠カードのノーマルレアを当てるというのは私にしかできない、私だからこそできる事です。
いくら嫌いになったものでも、大なり小なり利益を得る為に活用できるならば、活用するに越した事はないです。
私の引きにはもう一つ、「トップレアのカードはピンポイントで当たらない」という傾向もありますが、それと罠カードのノーマルレアを天秤にかけた場合に、どちらが勝るかという点も興味深いです。

・アイドルカードについて
色んなカードの情報をざっと見まわしていると、もし遊戯王をやっていたとしたら、私が一生嫌いになっていたかもしれないようなカードがいくつか見受けられます。

私が遊戯王から身を引く直前の弾に出たアロマセラフィ-ローズマリーは、普通では考えられないタイミングでのリーク画像で情報が明らかになったカードでしたが、進化前のアロマージ-ローズマリーが水属性であるにも関わらず光属性になっている点から、もし情報が本当だったならば、遊戯王を辞めるまでずっとやり玉にあげるつもりでいました。
しかし、同じ弾で素材指定無しのレベル5水属性シンクロモンスターである水晶機巧アメトリクスが登場した事で、それをやらずに済みました。

以前の記事でも書いていましたが、幽鬼うさぎや浮幽さくらといった、氷雪を連想するような単語が由来と思われる手札誘発カードは水属性ではないにも関わらず、それらの後に出た灰流うららは水属性と対を成す属性のイメージのある炎属性だったので、そういった面でもこれらのカードに対して嫌悪感を覚えていた事でしょう。
「遊戯王ARC-V」に登場したなんかヒロインキャラが使っていたテーマに至っては、水属性でないにも関わらず所属モンスターの多くが氷雪に関連する様な単語が名前が含まれており、最早わざと水属性に嫌がらせしてるんじゃねぇかと思った事でしょう。

ちなみに、この見出し内でここまで名前を挙げていたカード達は、別にアイドルカードだから難癖をつけようとしていた訳では無く、名前を出したカードがどれもアイドルカードだったに過ぎません。

浮幽さくら
これまでの記事等で、浮幽さくらを幽鬼うさぎや灰流うららと同列に名前を挙げている事がありますが、それら2体と比較して浮幽さくらはカスみたいな値段です。
幽鬼うさぎが全然当たらなかったのに対し、浮幽さくらは普通に当たりました。上の写真では4枚ありますが、1枚譲った記憶があるので5枚当てた事になります。
やはり、カードのレートと当たりやすさは大いに関係があるのだと思い知ります。


アイドルカードを中心に人気の高いテーマである「ゴーストリック」は、ルール変更、特にリンクモンスターの登場によってお葬式ムードになったと言います。
しかし、ゴーストリックと戦った事がある身としては、「たかだかモンスター一種類寝かせられなくなる位で何をガタガタ言ってるんだ」という印象です。リンクモンスターは守備表示にできなくとも、それ以外のモンスターに対しては、以前と何ら変わりなく効果が効くのです。
あと、氷結界に住む魔酔虫をはじめとしたフィールドゾーンに関係する効果を持った多くのカードが微妙な裁定に涙した一方で、ゴーストリック・サキュバスは何やら良い裁定を貰ったらしいな。
そして案の定、第10期になった後にもゴーストリックのサポートカードが登場したようです。KONAMIがプッシュしてた人気者だから故の確定路線なのか、それともあまりにギャーギャー言ってたファンの声が公式に届いたからなのか。

第9期で、第8期出身のOCG初のテーマの中で新規カードが登場しなかったのは魔導、水精鱗、炎星、陽炎獣あたり位だったと記憶していますが、それらの中で魔導と水精鱗は第10期の通常パックで新規カードが登場しました。
これに関して、同期である魔導や後輩の水精鱗は新規が貰えたのに、魔導と同じ弾で登場した「マドルチェ」は新規を貰えていない事を嘆くような書き込みが見受けられました。中には、そんな境遇に置かれたマドルチェは不遇だという書き込みまでありました。
正直、マドルチェで「不遇」ならば、遊戯王OCGで「優遇」されてるテーマを探す方が難しいと思う。
そのマドルチェも、案の定「リンク・ヴレインズ・パック」で新規が出てるし。
これらの人気テーマは死んだだの不遇だの騒いでいても「絶対にこのままで終わるはずがない。公式が強化してくれるに違いない」という安心感がどこか心の奥底にあるんでしょうね。藁にも縋るような思いでガセ情報に踊らされるのとは大違いです。

この記事を書くにあたり見ていたサイトの中で、アイドルカードに関する議論がなされている所があったのは興味深かったです。
その中で「嫌なら辞めろ、他の作品に移れ」という意見がありましたが、本当にその通りだと思います。
ただし、その「他の作品」として挙げられているのはやはりカードゲームが多く、もし移ったとしても「カードゲーム」という時点で遊戯王と比べられるのは避けられないでしょう…。

・遊戯王の象徴
前回の記事を書いて以降に、メタファイズ・ダイダロスというモンスターが登場したようです。
その名の通り、海竜-ダイダロスの系統のモンスターなのですが、属性も種族も私が愛用していた原種の海竜-ダイダロスとは別物です。種族は幻竜族になっており、属性も水属性ではなく光属性なので「ああ、なんだ幻竜族か…」と言う気力すらも湧きません(そもそもライトレイダイダロスの時点で既に光属性になっていました)。
レベルや攻守の値こそダイダロスと共通しているものの、属性や種族の繋がりに比べればほんの些細なものでしかありません。そもそもカテゴリに属するカードとなっており、運用するならば「メタファイズ」のカテゴリ内で運用する事になります。
名前やイラストの特徴が共通している点に至っては、ゲームには全く関係ない要素です。モンスター効果にも、除去効果の発動条件にフィールド魔法が関与しておらず、ダイダロス系統の要素はありません。
以上の点から、ダイダロスはもはや水属性や海竜族だった面影など無く、遠い所まで行ってしまいました。
遊戯王OCGも同じようなもので、私が初めてストラクチャーデッキ「海竜神の怒り」(海竜-ダイダロスの系統のモンスターである海竜神-ネオダイダロスがパッケージを務めています)を手に取ってOCGを始めた頃と、今のOCGとではカードプールも環境も、そもそもルールからして大違いです。根底こそ「遊戯王OCG」という同じゲームではあるものの、その実態は私が私が始めた頃の面影などありません。
「遊戯王OCGデュエルモンスターズ」と「遊偽王みっともないゾンビーズ」位違います。

そしてあともう一枚、今の遊戯王を象徴するカードは、モリンフェンです。
去年にどうやら、例によってスリーブの人気投票があったようで、その内容は「遊戯王OCGの全イラストの中から投票を行い、上位2つを商品化する」という、これまでの比ではないスケールの投票だったようです。
そこでモリンフェンが、投票の上位に食い込んだのです。これが人気投票企画等でたまにあるような、ネタ的な存在感を放つ候補に対する集団投票である事は、火を見るよりも明らかです。
途中経過で一時は1位になったりしていたモリンフェンでしたが、最終的な投票結果は3位でした。
ところが、「商品化されるのは2位まで」「モリンフェンは3位だった」という事実があったにも関わらず、1位と2位に加えて3位のモリンフェンまで商品化されたのです。
いつだったかスリーブの投票の候補に氷結界の龍がノミネートされていた時、途中経過だか最終結果だかで氷結界の龍が2位だったのを見て、その前の年の投票では2位以下も商品化されていた事もあって「まあ2位でも別に焦る事はないだろう」と思っていたら、商品化されたのは1位だけで2位以下は商品化されずに呆気に取られたものでした。上記のウワサの時といい、勝手な思い込みからかえって我が身を滅ぼす事が多いなーと思います。
それでもこの時はこのブログでも多くは書かず(「氷結界」ではなく「氷結界の龍」だったのでそこまで肩入れできなかったのもありますが)大人しく引き下がったものでした。
しかし今回のモリンフェンはどうか。モリンフェンに投票した人の一部からは、途中で1位だった事もあり、「投票操作だ」「不当だ」という声が挙がり、結果商品化にまでこぎつけています
みっともない事この上ありません。
ファンがギャーギャー言って「嘘も百回言えば真実となる」を実現させる、これこそまさに、私が前の記事で「みっともないゾンビ」と例えた今の遊戯王の縮図と言えるエピソードです
これら一連の流れからして、モリンフェンのカルト的人気やネタが公式にも伝わっている事が分かりますが、それなら上でも書いた様にネット上での氷結界の言われようなんかも十中八九公式サイドには伝わってるんだろうな。

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