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タイフーン

今回紹介するカードは、タイフーンです。
EXTRA PACK 2015で登場した罠カードです。


タイフーン

タイフーン
通常罠
相手フィールドに魔法・罠カードが2枚以上存在し、
自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合、
このカードの発動は手札からもできる。
(1):フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。



今までありそうで無かった、「タイフーン」というカード名のカードです。
これまでサイクロンハリケーントルネードツイスターなど、暴風に関連するカタカナ文字の単語がカード名に使われていたケースはいくつかありましたが、「タイフーン(Typhoon)」という名前は第9期になるまで使われていなかったのです。
ちなみに海外版のサイクロンのカード名には「Typhoon」という単語が含まれていますが。

上で名前を挙げたカード達がいずれも魔法・罠を除去する効果を持っていたように、このカードもまた魔法・罠を除去する効果を持っています。
ただし、上述のカード達とは異なり、このカードは罠カードです。
通常、罠カードは一度魔法・罠ゾーンにセットしてからでないと使用できませんが、このカードは相手の場に魔法・罠カードが2枚以上存在し、 自分の場に魔法・罠カードが存在しない場合限定とはいえ手札からも発動できます
効果自体は場の表側表示の魔法・罠カード1枚を破壊するという、サイクロンの下位互換のツイスターにライフコストが無くなった程度のもの(ただしあちらは速攻魔法)なので、このカードを使うならばやはり手札からも発動できるようになる点を活かすべきでしょう。

罠カードなので、手札から発動する場合でももちろん相手のターン中にも発動する事ができます。
特に、相手の先攻1ターン目の動きを妨害できるのは大きいです。永続系のカードやペンデュラム召喚によって先攻から布陣を整える戦略を使う相手に対しては、メタとして機能するでしょう。
一旦伏せた後に使う場合とは違い、魔法・罠除去にかからずに発動できる点も評価できます。
ただし、相手の場に魔法・罠が2枚以上存在するというのはともかく、自分の場に魔法・罠が存在しない場合という条件がやや足を引っ張るような気がします。
こちらも魔法・罠を出したい場合には、このカードも伏せて使う事は可能ですが、それならばサイクロンの方が明らかに有用です。それならば相手の伏せ除去や場に出した魔法・罠を使い切る事を想定した上で、手札に維持しておく方が良いでしょう。
相手の先攻1ターン目というのが、このカードを手札から発動させるベストなタイミングではないかと思います。

ただ、このカードが海外で先行登場してから来日するまでの間に、同じように手札からも発動でき、表側表示のカードを破壊する効果を持った幽鬼うさぎが登場しました。
しかもあちらは、自分や相手の場の状況に依存せずに効果を発動できる上に、モンスター効果に対しても発動できます
一応こちらには、リビングデッドの呼び声デモンズ・チェーン等のような、発動と同時に表側表示になるタイプの永続系の魔法・罠や、ペンデュラム効果を発動させず単にペンデュラムスケールにセットされたペンデュラムモンスターを潰せるという、あちらには無い利点があります。
しかし、幽鬼うさぎの特定のカードによるサーチやリクルートが効き、発動条件が無く、モンスターカードも潰せるという点は、それを補って余りある程に強力です。
第一、相手が永続系の魔法・罠をいれて入れていなければこのカードは完全に腐ってしまいます
以上の点から、「後攻でも先攻1ターン目の相手の動きを妨害できる」というこのカードのアイデンティティは、来日を待たずして幽鬼うさぎによって損なわれてしまったのでした…。

しかし、ペンデュラムや永続系のカードによって先攻1ターン目に布陣を整えて制圧するタイプのデッキに対しては、それらのカードはどうしても潰しておきたいので、幽鬼うさぎだけでなくこのカードの投入も考えられます。
例えば、2015年10月のリミットレギュレーションで準制限に緩和された六武の門を擁する【六武衆】を相手にした場合、相手の先攻1ターン目に1枚でも門を引かれると完全に試合の流れを持って行かれ、2枚引かれるとアウトです。
そんな時に、幽鬼うさぎと、更にこのカードもあればそれを妨害できる確率は高まります!同じデッキ枚数で、どちらもフル投入していると仮定して、「先攻1ターン目で六武の門(準制限カード)が一枚でも手札に来る確率」と「先攻1ターン目でこのカードか幽鬼うさぎの内どれか一枚でも手札に来る確率」とでは、明らかに後者の方が確率が高いです。
なので、デッキの主力級の永続系の魔法・罠やペンデュラムへの対策として、幽鬼うさぎと共存させる事も考えられます。

そして何と言っても、幽鬼うさぎは現在、入手困難な高額カードです。幽鬼うさぎを複数枚積みたいが、持っていないという人にとっては、その代替カードとして使うのもありなんじゃないかと思います。
…しかし、モンスターを潰せるという一番肝心な部分が無いので、やはり代替とするには厳しいかもしれません(汗

今までありそうで無かったと思っていたシンプルなカード名のカードが実際に出て驚く一方で、活躍の場がごく限られてしまっているのが残念です。

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復活の兆し

今後登場・強化されるカードへの伏線とも言うべきカードが多くされる傾向があるアドバンスド・トーナメントパック。
その最新弾であるアドバンスド・トーナメントパック2015 Vol.4のラインナップが明らかになりました。
個人的には、先日発売されたストラクチャーデッキR「真帝王降臨 」とのシナジーを意識して黄泉ガエルが再録される事を秘かに望んでいましたが、ここでも再録はなりませんでした…。
しかし、そんなショックなど吹っ飛んでしまう程の驚くべきカードが収録されていました。

なんと、遊戯王ZEXALでシャークが使用したエクシーズモンスターシャーク・フォートレスが収録されています!
これは、アニメARC-Vでのシャークの登場、もしくは「ウィング・レイダーズ」でのシャークのカードの再録・強化へのフラグとも取れるのではないでしょうか。
ちなみに、前回のアドバンスド・トーナメントパックではジャック、前々回にはクロウが使用したカードがそれぞれ再録されていました。
シャーク・フォートレスは水属性ではなく闇属性、にも関わらずそんなカードに限って強力だったという事で個人的にはあまり好きなカードではありませんでしたが、アドバンスド・トーナメントパックで再録するシャークのカードとしては、絶妙なチョイスだと思います。

ただ、このシャーク・フォートレスの再録は、新テーマである「ダイナミスト」を意識している可能性も高いです。
現に、アドバンスド・トーナメントパック2015 Vol.4で再録されるシンクロモンスターのデスカイザー・ドラゴンは、ダイナミストと同じくBOSHで新登場するテーマの「不知火」と同じ属性・種族であり、シンクロモンスターであるという点も含めて不知火を意識しているのは明らかです。
一方ダイナミストに関しては今のところダイナミスト・レックス1体しか明らかになっていませんが、このカードはレベル5である為シャーク・フォートレスのエクシーズ素材となれる上に、モンスター効果の方向性自体も連続攻撃と、シャーク・フォートレスと共通しています。
また、ダイナミスト・レックスが水属性・機械族であるためダイナミストは「水属性・機械族」の統一テーマの可能性があり、シャーク・フォートレスの見た目ともマッチしています…が、シャーク・フォートレスはあくまで闇属性・魚族のモンスターです(笑
そんなジョークとして再録されたとしたら心底困りますが、シャークの登場・強化も兼ねての再録なら大歓迎です!

アドバンスド・トーナメントパック2015 Vol.4にシャーク・フォートレスが再録される事から、今までこのブログで何度か書いていたシャークのデッキの強化への期待がますます高まりました。

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水属性とリミットレギュレーション

2015月10月からのリミットレギュレーションには、数多くの水属性モンスターに動きがありました。
以下、その移動をまとめてみます。


・無制限→禁止
旧神ノーデン

・無制限→制限
深海のディーヴァ影霊衣の術士 シュリット

・制限→準制限
水精鱗-ディニクアビスイビリチュア・ガストクラーケ

・準制限→無制限
E・HERO バブルマン発条空母ゼンマイティ


以上です。
準制限及び無制限になったカードはそれぞれ一段階緩和されている一方で、禁止・制限になったカードについては、無制限から一気に規制されています。
それだけ現環境に及ぼした影響が大きいという事でしょうか。

9期に登場したカードの規制強化が目立つ中、特に目を引くのは深海のディーヴァの規制です。
第6期に登場したチューナーにして、初の海竜族単体のサポート効果を持ったカードでした。
その優秀さから、「いつかは規制されるのではないか」と言われる事がちょくちょくありましたが、遂にその時が来てしまったかという印象を受けます。海外では既に制限カードに指定されていたので尚更です。
これでまた一つ、僕が使っていたデッキが弱体化してしまいました…。新しいテーマを積極的に組むわけでもないのに、ここに来て、結構前に出たカードが規制される事によって自分のデッキが弱体化するというのは何だか不思議な気分です。
今回ディーヴァが規制されたのは、間違いなく【海皇】で活躍していた影響でしょう。
ディーヴァが抜けた穴はあまりにも大きいですが、ネプトアビス等の他のカードに規制が及ばなかったのがせめてもの救いと見るべきでしょうか…。特に、前回準制限に緩和された竜騎隊が再び制限に戻らなかったのはよかったです。

あと個人的に意外だったのは、ディニクアビスが準制限に緩和された事です!
前に「次のリミットレギュレーションでは、ディニクアビスは忘れ去られたまま、竜の渓谷は緩和されるでしょうよ」という風な事を書いていましたが、まさかのその真逆の展開でした(渓谷は緩和されなかったものの、その「相方」とも言える竜の霊廟は緩和されましたが)。
ディーヴァは【水精鱗】デッキでも活躍していたカードだったので、今回の規制は【水精鱗】にとっても痛手だと思われますが、そんな中でディニクアビスが緩和されたのはまさに不幸中の幸いでしょう。
次の改訂では無制限に緩和される事を願いたいです。

緩和された過去のテーマのカードを見てみると、インフレが加速した現在の環境に対してKONAMIが出した答えは「毒を以て毒を制す」だという事は明らかです。
中には、登場してから短期間で規制されていたにも関わらず、今回緩和されたというものも少なくありません(水属性で言えば、ディニクアビスもそうです)。
こんな状況の中で、結構前から多くの水属性デッキで活躍していた深海のディーヴァが規制されるというのは悲しいです…。

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氷結界のロイヤル・ナイト

今回紹介するカードは、氷結界のロイヤル・ナイトです。


氷結界のロイヤル・ナイト

氷結界のロイヤル・ナイト
効果モンスター
星5/水属性/戦士族/攻2000/守2000
このカードがアドバンス召喚に成功した時、
相手フィールド上に「アイスコフュントークン」
(水族・水・星1・攻1000/守0)1体を攻撃表示で特殊召喚する。
このトークンはアドバンス召喚のためにはリリースできない。



DT2弾で初登場した氷結界モンスターで、氷結界唯一のレベル5モンスターです。
効果は、アドバンス召喚成功時に相手の場に「アイスコフュントークン」1体を攻撃表示で特殊召喚するというものです。
アドバンス召喚だけでも重いのに、相手の場にトークンを特殊召喚するのは実質-2のディスアドバンテージであり、明らかに割に合いません。
おまけに、このカード自身の攻撃力も、2000と上級モンスターにしては低めです。

アイスコフュントークンの性能は、以下の様な感じです。

アイスコフュントークン
星1/水属性/水族/攻1000/守 0
このトークンはアドバンス召喚のためにはリリースできない。


このトークンは相手の場に攻撃表示で特殊召喚される為、殴れば相手に戦闘ダメージを与えられます。
ロイヤル・ナイトでアイスコフュントークンを殴れば、1000の戦闘ダメージを与える事ができます。しかし、アドバンス召喚してまでそんな戦闘ダメージを与えたいかというと…微妙です(汗
それならば、ブリズドを攻撃表示で召喚してから相手に送りつけて適当なモンスターで殴ったりする方が、戦闘ダメージの面でも手札交換できる面でも有効な気がします。

同じ弾に登場した魔酔虫の様に、フィールドを妨害する為にデザインされたのかもしれません。あちらは通常召喚時にしか効果が発動しませんが、こちらは更に厳しく、アドバンス召喚時でないと効果が発動しません。
したがって、特殊召喚はもちろん、アドバンス召喚以外の通常召喚の成功時にも、効果を発動する事はありません。
もっとも、このアイスコフュントークンが相手のフィールドの妨害に役立つとは思えません。一応「アドバンス召喚のためにはリリースできない」という制約はあるものの、それ以外のリリースには使えるし、シンクロ素材にする事もできます。
なので、この効果は相手にアドバンテージを与えてしまうものと捉えるべきでしょう。
このカードはデュエルターミナル出身のカードであり、モンスターゾーンが3つしかない上に特定のキャラクターしかシンクロ召喚を使って来ないデュエルターミナルのスピードデュエルならば、それなりの束縛力を発揮できるかもしれませんが…。

このカードはレベル5である為、伝説の都 アトランティスの発動下ではレベル4となり、リリースなしで通常召喚できるようになります!
この場合の召喚はアドバンス召喚ではないため、上で書いたように効果を発動しません。が、元々利点を見出し難い効果である為、効果を発動しない事がメリットと捉える事ができます。
このカードは、アトランティスの発動下では攻撃力2200の下級アタッカーとなります。下級の打点が不足しがちな【氷結界】にとっては、なかなか頼もしい数値だと思います。
なので、アトランティス軸の【氷結界】ならば出番はあるかもしれません。

それ以外にも、「レベル5」「水属性」「戦士族」という点から、蛮族の狂宴LV5ゲイザー・シャークに対応しています。前者の効果では手札・墓地から2体まで特殊召喚する事ができ、後者では墓地から2体蘇生した後にランク5の水属性エクシーズへと繋げる事ができます。
同様の条件に該当するカードは他にも何体か存在しますが、それらと比べてこのカードはステータスが高く、氷結界の紋章という安定したサーチ手段が存在するという強みがあります。
これらのカード、特にゲイザー・シャークと組み合わせる場合には、このカードは是非複数枚投入したいです。
手札で腐ったこのカードの処理兼ゲイザー・シャークの効果に繋げる為の墓地肥やしとしては、軍師の手札交換効果が最適でしょう。
これらによるエクシーズとこのカードの効果を組み合わせる事も考えられます。僕は過去に、高打点のクリスタル・ゼロ・ランサーで攻撃表示のアイスコフュントークンを殴って、そのまま勝利できた事もありました(笑
蛮族の狂宴LV5は、「同レベルモンスターを2体まで出せる」という点からエクシーズ召喚へ繋げる為のサポートというイメージが強いかもしれませんが、アドバンス召喚やシンクロ召喚の為の展開補助としても役立ちます。
レベル5のこのカードは、術者水影といったレベル2チューナーとシンクロする事でグングニールを、守護陣とシンクロする事でグレイドル・ドラゴンを出す事が可能です。

氷結界のモンスターといえば、名前や姿が東洋風なものが多いですが、このカードは完全に西洋風であり、よくネタにされます。
名前からして「ロイヤル・ナイト」と横文字であり、氷の鎧を身に纏った騎士の姿をしています。同じく氷の騎士の姿をしたブリザード・ウォリアーと何処か似ている気がしますが、関係あるのでしょうか?
スーパーレアの仕様も相まって、このカードのイラストも評価が高いです。デュエルターミナルでスキャンすると、CGグラフィックでは全身がキラキラ光っていて、更に綺麗です。
ちなみに、イラストで両肩に浮いている物体がアイスコフュントークンです。

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テーマ : 遊戯王OCG
ジャンル : ゲーム

希望の弾

2015年11月14日(土)に、新たなブースターSPが発売されます。その名も「ウィング・レイダーズ」です。
前回の「ハイスピード・ライダーズ」がシンクロ召喚が中心のブースターSPだったのに対し、今回のブースターSPは表紙にエクシーズ次元出身キャラのユートと黒咲が描かれており、エクシーズ召喚が中心のパックの様に思えます。同弾では現在、ユートの幻影騎士団や黒咲のRRの登場が確定しています。

この弾に僕は、シャークのカードの登場と強化を期待しています
「5D'sのキャラがARC-Vで出た様に、もしZEXALのキャラがARC-V出るとしたら、シャーク以外に考えられない」という予想と考察はこちらの記事で書いた通りです。
シャークとジャックは、「同作品内の他のメインキャラに比べて強化に恵まれていない」という共通点がありました。そんな中でジャックはARC-Vで登場し、5D'sや漫画版での未OCG化カードも含めてハイスピード・ライダーズで登場、強化されました。
そしてARC-Vのジャックは「一応名前の共通点はあるが、OCGでは非テーマ」という、ますますシャークとの共通点を見出せそうなデッキを使っていました。
また、前回のブースターSPのハイスピード・ライダーズには水属性が1体も存在しませんでした。ブースターSPに2弾連続で水属性が不在というのも酷な話なので、前回いなかった分、ドバっと水属性を大量収録してくれる事を願いたいです。
そして、「エクシーズ」「水属性」と言えば、真っ先に思い浮かぶのはシャークです!
現に僕は、この弾でのシャークのカードの登場・再録を見越してS・H・Ark Knightのカードを1枚売ってきました
ジャックやクロウの時と違い、今のところ「ARC-V版の神代凌牙」なんていうアニメ情報は影も形もありませんが…シャーク本人は出なくとも、シャークをリスペクトしたようなカードやデッキが登場してくれるだけでも嬉しいです。

ちなみに、今のところ明らかになっているのは幻影騎士団にRRと闇属性ばかりです。デュエリストパックならともかくブースターSPが闇属性ばかりというのもどうも見栄えが悪いような気がします。
トライブ・フォースで闇属性関連のカードを多く再録していた様に、闇属性だらけの中に他の属性色も出して欲しいです。そして、今回それに適任な属性こそが水属性ではないかと僕は思っています。

PRIOの頃からずっと待ち望んでいたシャークデッキの強化。
それはもうすぐそこまで来ているのかもしれません。

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真の恐怖

今回のリミットレギュレーションで、グローアップ・バルブが禁止カードから制限カードへと復帰しています。
現在の環境内でエクシーズに比べてシンクロの勢いが強くない事や、海外では無制限まで緩和されていた事もあって、グローアップ・バルブの復帰を望む声は大きかったですが、僕は反対でした。
その理由は、単なるシンクロ召喚に対する好き嫌いによるものではありません。

現在の環境で猛威を振るっているのは、レベル4を展開してランク4エクシーズを並べ、制圧するタイプのデッキでした。
そして、ランク4主体のデッキにグローアップ・バルブが入るとなると、それらのデッキでも簡単にトリシューラを出せる様になってしまいます
もちろん、シンクロや特殊召喚の制限などのデメリットのあるモンスターは素材にできませんが、今の環境クラスのレベル4にはそういったデメリットが特に存在しないものも少なくありません。
レベル4を展開する為の有力なギミックの一つであった旧神ノーデンは禁止になりましたが、これまで簡易融合とノーデンを入れていたタイプのデッキでは、簡易融合とノーデンの抜けた枠にグローアップ・バルブとトリシューラを入れるだけで、これまでの構築を維持しつつトリシューラが出せるようになるのです
ノーデンをエクストラに入れていないデッキであっても、プトレマイオスを入れているデッキならば、プトレマイオスやそこから重ねる為に採用していたランク5エクシーズの枠にトリシューラを入れる事が可能です。
これまでレベル4を並べてランク4を展開していたやり方で、レベル4を4体並べれば、もうトリシューラを出せる様になります
レベル4モンスター2体でラヴァルバル・チェインをエクシーズ召喚し、その効果でグローアップ・バルブをデッキから墓地へ送り、グローアップ・バルブを自身の効果で蘇生すれば、残った2体のレベル4モンスターとグローアップ・バルブとでトリシューラをシンクロできます。
グローアップ・バルブが手札に来ていた場合でも、チェインの代わりに外神ナイアルラをエクシーズ召喚すれば、その(1)の効果で手札から捨てる事が可能です。
「グローアップ・バルブ」の効果はデュエル中一度しか使用できませんが、シンクロ先となるトリシューラも制限カードなので、ここでは大した問題とはなりません。

前にトリシューラが制限復帰した際にも似たような事を書いていましたが、その時とは訳が違います。
その時はレベル4を並べる運用をしていたのは主にテーマデッキであり、ランク4エクシーズ自体の数や強さも今ほどの勢いはありませんでした。
何よりも、トリシューラを出す為のチューナーとして挙げていたのが、当時デッキへの採用率が1位だったエフェクト・ヴェーラーでした。
エフェクト・ヴェーラーはレベル1のチューナーではあるものの、非常に有用な手札誘発効果を持っているのでどちらかと言うと手札に維持しておきたいタイプのカードであり、手札から場に出すにしても召喚権が必要になるので、当時は「猛威を振るっているレベル4メインのデッキでトリシューラを出せる様になる」と騒いでおきながらも、どこか「理論上出せるようになるだけで、実際に採用されるか、出せる様な状況になったとしてトリシューラを出して来るかはまた別問題ではないか」という思いはありました。
「レベル4を並べるデッキが猛威を振るっている」「レベル1チューナーのエフェクト・ヴェーラーが採用率1位」というところに「トリシューラの復帰」が重なったような状況でした。
しかし今や遊戯王OCGはレベル4を並べるデッキは当たり前、いかにレベル4を並べて、強力なランク4エクシーズを出して制圧するかが重要なゲームと言っても過言では無いような状況と化しています。
そんな中に「変化を求める」「相手とアドバンテージの差をつける」「禁止になったカードの代わりにいれる」「制限復帰したカードを使ってみる」など、どんな理由であれグローアップ・バルブとトリシューラに辿り着く人はどんどん出てくる事でしょう。
これまで、召喚権を一切使わずにトリシューラを出されるという、トリシューラの本場であるはずの【氷結界】ではとても真似できないような芸当を目にした事が幾度となくあり、その度に恐れおののいていたものでしたが、今後はそれが当たり前になってしまう事が予想されます…。

ところで、グローアップ・バルブの「グローアップ(grow up:成長する)」というネーミングは、一度自身の効果以外の手段で場に出してシンクロ召喚をし、その後に自身の効果で蘇生して再びそのシンクロモンスターとシンクロ召喚を行う様子が「場のシンクロモンスターのレベルが1つ上がる(=成長する)」様なイメージなのでそこから来たものと思っていたのですが、実際は違うようですね。(表現が分かり難くてすみません)
正しくは「Glow-Up:睨み付ける」から取られており、「grow up」の要素はアニメ版での効果に見られていたようです。

以上の点から、グローアップ・バルブ復帰は僕にとって、恐れていた事態の一つでした。
トリシューラが今まで以上に簡単に出てくるとなると、【氷結界】ではエフェクト・ヴェーラーやデモンズ・チェーン禁じられた聖杯など、トリシューラに対抗し得るカードの優先度は更に上がるでしょう。
少なくともグローアップ・バルブよりは、これらの方を優先して入れるべきだと思います。

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9・18事件

2015年10月からのリミットレギュレーションが明らかになりました。
その中で、旧神ノーデン禁止カードに指定されていました。

今からちょうど1年前の日付の記事を見てみると、まさにその旧神ノーデンが欲しいのに当たらず、四苦八苦していた頃の内容でした。
目当てだったにも関わらず、エクストラシークレットを除けば最後まで当たらず、かと言ってシングル買いするのもためらわれる程の値段ふぁったので、当たるまでEP14パックを買い続けていました…。
簡易融合共々、いつかは規制は確実だ」という事は何度か書いていましたが、まさか「旧神」のテーマ化を待たずして(厳密には共存できる期間もほんのわずかながらありますが)、登場から一年わずかで無制限からいきなり禁止になるとは思いませんでした。簡易融合も制限だったので尚更です。
ちなみに簡易融合の方は、今回のリミットレギュレーションで制限から一気に無制限に緩和されています。規制も緩和も、明らかにノーデンの影響です。
僕が去年EXTRA PACK -KNIGHTS OF ORDER-を買っていたのは一体何だったんだ…。ノーデンをシングル買いしたという人もそうですが、完全に金の無駄でした。
もしも一年前の僕がこの事を知ったならば、どんな心境になるのでしょうか。

以前に、「一度でいいから2000円、3000円クラスの高額カードを手にしたいよ~」という内容の事を書いたことがありましたが、旧神ノーデンのレートは禁止になるまでの間ずっとその位を維持していました。
わずか一年足らずでしたが、ノーデンによって一応その夢が叶っていた事になります。どうせなら覚めるない夢であって欲しかったですが…。
ちなみに僕がEP14のキラカードの中で最終的に所持枚数が一番少なかったのはスプラウトでしたが、どうせこれが後々トップレアになんだろうな…。

今後、これ程優れた釣り上げ効果を持った水属性なんて、もう出ないだろうな…。水属性である意義は薄かったかもしれませんが、召喚権を使わずに釣り上げ効果を使える点は、僕の水属性のデッキ全般で非常に役立っていました。
超融合によってシンクロやエクシーズへのメタとしても使えた点も、惜しいです。
また、ノーデンが禁止になった事で、「旧神」「外神」「古神」といったテーマ群に水属性は不在となりました

少し前に「カードの処理のタイミングを誤って大損した事が何回かあるので、機会があれば書いてみようかな」と書いていましたが、今回その新たなエピソードがまた一つ加わりました。
リミットレギュレーションには他にも色々動きがあり、他にも感想はありますが、今回の記事では旧神ノーデンに関する内容だけに留めておきます。

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黄泉ガエレズ

一部で、ストラクチャーデッキRシリーズの「真帝王降臨」のカードリストの情報が出回っています。
このストラクに僕は、黄泉ガエルの再録を望んでいましたが、結局黄泉ガエルは再録されませんでした…
正直、このストラクこそが黄泉ガエルが再録される最高にして最後のチャンスだと思っていました。しかし、その再録枠にすら漏れてしまったのです。
やはり、このデッキの核の一つである「帝王」のカードには永続の魔法・罠カードが多く、その点だけでも黄泉ガエルとアンチシナジーだったのが不味かったのでしょうか…。

黄泉ガエルは2005年11月発売のパックのSOIで初登場し、その時のレアリティはレアでした。そして、2007年9月発売のEE04にてウルトラレアで再録されて以降それっきりです。
また、黄泉ガエルはSOIが出てからEE04が出るまでの間の期間にあたる、2006年3月の制限改訂で制限カードに指定されました。
そしてその4年後の2010年3月に準制限カードに緩和され、その半年後の2010年9月に制限解除されました。
4年間という長い間制限カードに留まっていた事のあるカードの中でも、これ程までに再録の機会に恵まれないカードというのも珍しいのではないでしょうか。

GS2014の収録カードを決める投票の中にノミネートされていました。
しかし、結果は落選・・・。収録されたのは上位の3枚だけで、他にも落選したカードは数多くありましたが、そこにノミネートされていたカードの大半は、後に別の形で再録されました
ノミネートされていた中で、その後現在に至るまで再録されていないのは、黄泉ガエル、次元の裂け目、そしてサンダー・スパーク・ドラゴンのわずか3枚だけです。
これらの内、次元の裂け目は黄泉ガエルと同じくEE4に収録されており、更にEE4の三か月後に発売されたストラクチャーデッキ「帝王の降臨」にも再録されています。
ストラクチャーデッキ「帝王の降臨」は、俗に「帝」と呼ばれる上級モンスターを中心としたストラクチャーデッキです。黄泉ガエルも次元の裂け目も、帝のアドバンス召喚の為に利用される事が多いカードです。
黄泉ガエルをリリース要員として利用するタイプの【帝】デッキは【黄泉帝】や【ガエル帝】などと呼ばれ、次元の裂け目などによる除外ギミックを組み込んだデッキは【次元帝】と呼ばれます。
これらのデッキ名にある「黄泉」や「ガエル」や「次元」といったワードはもちろんこれらのカード名から取られており、デッキ内においてはどちらも、それ程までに重要なキーカードとなっています。
しかし、デッキ名が分かれているように、「帝と相性が良い」というだけで、これらのデッキは全くの別物です。
ストラクチャーデッキ「帝王の降臨」は、【次元帝】をコンセプトとしたデッキだったために、次元の裂け目は再録された一方で黄泉ガエルが再録されなかったのでした…。
【黄泉帝】か【次元帝】かの違いが、これら2枚のカードの明暗を分けたと言っても過言ではないでしょう。

今回の帝デッキは【次元帝】ではなく、最近になって新たに登場した「帝王」や「家臣」と言った、帝のサポートカードとも言うべきカードを組み込んだデッキでした。
もちろん帝や家臣以外にも再録枠のモンスターはいましたが、その中に黄泉ガエルはありませんでした…。
中でもバトルフェーダートラゴエディアの2体は、過去にストラクチャーデッキ「デビルズ・ゲート」で再録された事があり、第9期になって出たブースターSP「トライブ・フォース」でも仲良く揃って再録されていました。
特に、真帝王降臨の発売は、トライブ・フォースの発売日から一年も経っていません。一言に「第9期」と言ってもトライブ・フォースの頃と現在の真帝王降臨とではカードのフォーマットが違うので、全く同じという訳ではありません。しかし黄泉ガエルは、大分昔のフォーマットで出て以来、ずっとそのままです。
しかもこれら2体は黄泉ガエルよりも後に登場したカードです。これらに限った事ではありませんが、黄泉ガエルが一度も再録されない間に、一体何回再録されるんだ…。

日本では再録に恵まれない黄泉ガエルですが、海外版のカードでは、2007年以降にも収録されているケースがあります。
ストラクチャーデッキRシリーズ「真帝王降臨」に漏れてしまったというのはこの記事内で既に何度か書いていますが、海外版のストラクに目を向けると、ストラクチャーデッキ「海皇の咆哮」の中国語版では黄泉ガエルが収録されています!
日本の公式大会では海外版のカードは使用できませんが、2015年7月に発売されたこのストラクのカードこそが、全世界の中で最新のフォーマットの黄泉ガエルなのです。
ちなみに中国語版での表記は「黃泉蛙」。ほぼそのまんまです(笑

日本版の水属性ストラクでもダメ、【次元帝】では無い帝デッキでもダメとなると、今後黄泉ガエルが再録されそうなストラクはというと、【ガエル】デッキか黄泉ガエルの自己蘇生を妨げるおそれのある魔法・罠を使用しない【フルモンスター】デッキ位でしょうか。
個人的には【フルモンスター】の中でも【水属性フルモンスター】が強化されて欲しいですが、既に手足をもがれるに等しい大損害を被った【水フルモン】は、それこそタイダル深海のディーヴァフィッシュボーグ-ガンナークラスのカードでも来なければ躍進は難しいでしょう(汗
とにかく再録の為にも、【帝】に代わる黄泉ガエルのホームグラウンドとも言えるようなデッキができて欲しいものです。

そんな黄泉ガエルですが、アニメARC-Vでは、明らかに実際のVジャンプを模したような雑誌「Dステップ」の付録カードと書かれていました。

Dステップ

一瞬だけですが映っていた、作中で遊矢が読んでいた雑誌です。
ちなみに表紙に描かれているモンスターは、新弾のBOSHで強化されるシリーズの開祖にあたるバスター・ブレイダーです…。

黄泉ガエル

傍らには「アドバンス召喚超必須カード!!」と書かれています。しかし、アドバンス召喚のストラクチャーデッキである「真帝王降臨」にはこの「超必須カード」は再録されませんでした…。
実際に超必須カードなのかどうかはともかく、何年も再録せず放置しているOCGスタッフよりも、背景とはいえクローズアップしているアニメスタッフの方が黄泉ガエルを見る目があるんじゃないかと思えて来ます…。
DステップでもVジャンプでも何でもいいから、実際にも付録カードとして登場して欲しいものです。せめてアドバンスドトーナメントおパックでもいいから再録されないものでしょうか。

黄泉ガエルが最後に収録されてから、間もなく8年が経とうとしています…。
黄泉ガエルの再録を望んでいる人からの拍手をお待ちしています。

テーマ : 遊戯王OCG
ジャンル : ゲーム

ウォーター・スピリット

今回紹介するカードはウォーター・スピリットです。
初めて登場した水属性のチューナーモンスターでした。


ウォーター・スピリット

ウォーター・スピリット
チューナー(通常モンスター)
星1/水属性/水族/攻 400/守1200
古代南極大陸の永久凍土にて生命が宿ったと言われる氷水の精霊。
様々な物質に浸透する事ができる。



水属性・レベル1のチューナーでは唯一、シンクロの制限の無いカードです。
なので、水属性のデッキにおいてはレベル1チューナーとして選択肢に入るかもしれません。
特に、アトランティス等によるレベル操作無しで、水属性モンスターだけでレベル2のシンクロモンスターをシンクロ召喚する際にはどうしても必要となってきます。

水属性・水族・レベル1という事で湿地草原に対応しています。湿地草原の発動下では攻撃力は1600となります。
また、レベル1の通常モンスターという事でトライアングルパワーで強化する事もできます。
トライアングルパワーを使えば攻守を2000アップする事ができ、上級クラスのモンスターとも張り合えるようになります。湿地草原と併用すれば攻撃力は+3200され、3600にまで膨れ上がります。
トライアングルパワーを使用した後のエンドフェイズ時にはレベル1モンスターは全て破壊されてしまいますが、このカードをシンクロ素材にする事でデメリットを回避できます。

それ以外にも様々なサポートの恩恵を受ける事ができます。
グリズリーマザーシャーク・ザ・クルーといった水属性のリクルーターに加え、レベル1という事でワン・フォー・ワンの効果でもデッキから特殊召喚できます。
墓地にいるこのカードは、サルベージ闇の量産工場で回収できます。
また、浮上リミット・リバースエンジェル・リフトバブル・ブリンガー思い出のブランコ正統なる血統、各種アクアリウムと蘇生手段も豊富です。
ドラゴラドの効果でも蘇生でき、そこからレベル5のシンクロに繋げる事もできます。
以上の様に、シンクロ素材にした後でも再利用しやすいのが利点と言えるでしょう。

レベル1の通常モンスターという事で、レスキューラビットの効果でデッキから2体特殊召喚する事も可能です。
そこから、レベル1モンスター×2のエクシーズに繋げる事ができます。とはいえ、折角のチューナーなので、どちらかと言うとシンクロ素材に使いたいです。
レスキューラビットの効果でこのカードを2体展開した後にサイレント・アングラーを特殊召喚すれば、このカード1体とサイレント・アングラーとでレベル5のシンクロを狙えます。
更にそのレベル5のシンクロモンスターの残ったもう1体のこのカードとでレベル6のシンクロを出す事もできます。
また、2体のこのカードの内の1体をリリースしてシャークラーケンを特殊召喚すれば、残ったもう1体とシャークラーケンとでグングニール等のレベル7シンクロを出せます。

そして特筆すべきは、このカードは水族のチューナーという事でグレイドル・ドラゴンのシンクロ素材にできるという点です。
このカードがアドバンスド・トーナメントパック2015 Vol.2に収録されたのも、グレイドル・ドラゴンの登場を見越した上でのものだったと思われます(上の画像は、そのAT10で再録された時のものです)。
ただ、このカードはグレイドルと属性・種族は共通しているものの特にシナジーが強い訳ではありません。現状では、このカードとグレイドルのみでグレイドル・ドラゴンをシンクロ召喚できる組み合わせも存在しません。
このカードはレベル1なので、レベル8のグレイドル・ドラゴンをシンクロ召喚しようとなると、高レベルの上級モンスターを展開するか、下級モンスターを複数体展開する必要があります。後者のケースについては、グレイドル・ドラゴンの(1)の効果を有効に発揮できるので、上記のような豊富なサポート手段を駆使して展開し、シンクロ召喚を狙いたいです。

このカードはテキストに「氷水の精霊」とありますが、氷水や水属性の精霊であるウォーター・エレメントアクエリアとは似ても似つかないです。
また、その独特の不気味なイラストから、一部で妙に人気があるようです(笑
下手な水属性モンスターよりも、よほど知名度は高いのではないでしょうか。

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耐性

登場以来、マジェスペクターが「強力な耐性を持っている」という事で名を馳せているようです。
そこで、どれ程強力な耐性なのかを見てみると…

このカードはモンスターゾーンに存在する限り、
相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。


所属モンスターが全員、上記の様な非常に強力な耐性効果を持っているではありませんか。
氷結界に例えれば、大僧正の耐性と御庭番の耐性の上位互換を全員が完備していると言っても過言ではありません。
大僧正とは違い相手の魔法・罠のみならず相手のモンスター効果でも破壊されず、御庭番と違い相手の対象を取るモンスター効果だだけでなく対象を取る魔法・罠も効かないというのは、氷結界を使っている身からすると、喉から手が出る位に欲しい強力な耐性です。(一応大僧正の耐性とは違い、自分の魔法・罠では破壊されてしまうという短所がありますが)

このマジェスペクターは、ペンデュラム召喚を主体としたテーマです。
ペンデュラム召喚が出た頃には、氷結界はペンデュラムを取り入れればいい感じなのではないか?という意見を見た事がありましたが、マジェスペクターの超耐性を目の当たりにして、
今後もし氷結界にペンデュラムが出たとしても、ダメなのではないかと考えが芽生えてしまいました。「超ポジティブ路線」を切り出してから初めての、後ろ向きな考え方です。
大僧正御庭番はステータスが決して高くなく、その役割を極端に言ってしまえば自身を含めた自分の場の氷結界に耐性を与え、少しでも生き残りやすくする為だけの置物です。
一方でマジェスペクターは、氷結界では「置物」2体を出してやっと得られるもの以上の耐性を永続的に完備しており、更に他のモンスター効果も持っています。場に展開させた後のサポートカードも充実しているのも、氷結界には無い点です。
以上の点から、氷結界が耐性を得るための展開力をペンデュラムによって得たとしても、常にそれを上回る耐性を持っているペンデュラムテーマのマジェスペクターにはどうも見劣りしてしまうのではないかと感じました。

しかしよく考えれば、遊戯王は耐性だけが全てではありません仮にもし「耐性が全て」だったならば、今頃環境はマジェスペクター一強になっているはずです。
ところが実際はそうはなっていないという事から、強力な耐性はあるに越した事は無いものの、あるからと言って必ず勝てるという訳では無いという事が明らかです。
なので、耐性の面ではマジェスペクターに劣っているにしても、他の面を伸ばされ強化される事を期待したいです。
そもそも氷結界の耐性自体は、水属性にとっての天敵であるダイヤモンド・ダストに耐えられる効果を持っている大僧正がいる事から、決して悪いものではありません。
耐性はあくまでスパイスの一種だと考えれば、その他にもまだまだ伸び代がある氷結界の未来は明るいです。

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トゥーン・マーメイド

今回紹介するカードは、トゥーン・マーメイドデース。


トゥーン・マーメイド

トゥーン・マーメイド
特殊召喚・トゥーン・効果モンスター
星4/水属性/水族/攻1400/守1500
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドに「トゥーン・ワールド」が存在する場合に特殊召喚できる。
(1):このカードは特殊召喚したターンには攻撃できない。
(2):このカードは500LPを払わなければ攻撃宣言できない。
(3):相手フィールドにトゥーンモンスターが存在しない場合、
このカードは直接攻撃できる。
存在する場合、トゥーンモンスターを攻撃対象にしなければならない。
(4):フィールドの「トゥーン・ワールド」が破壊された時にこのカードは破壊される。



「トゥーン」に属する水属性モンスターで、弓を引くマーメイドがトゥーン化した姿です。
また、特殊召喚モンスタートゥーンモンスターとを兼ねています。
このカードの初登場は第2期であり、トゥーンの中でも最古参の1体です。同時期に登場したトゥーン共通の特殊召喚条件と、4つの効果を持っています。

このカードは自身を手札から特殊召喚できるモンスターです。今までの記事で「水属性には手札から特殊召喚できるカードは少ない」という内容の事を書いた事が何度かありましたが、実は第2期の時点で既に、このカードが存在するにはしていたのです(登場時期も、アクエリアよりも前です)。
しかしこのカードを特殊召喚できるのは、自分の場にトゥーン・ワールドが存在する場合のみに限られます。場に出すのに【トゥーン】のキーカードであるトゥーン・ワールドを要する事から、特殊召喚効果を持ってはいるものの、このカードは【トゥーン】専用のカードであると言えるでしょう…。
ちなみに、一度特殊召喚に成功し蘇生条件を満たしたこのカードは、トゥーン・ワールドが無くても特殊召喚が可能となります。
また、以前は手札でレベル5以上になっていた場合には投手召喚するのにリリースが必要となっていましたが、エラッタによりレベル5以上の状態であってもリリースなしで特殊召喚できるようになりました。

このカードは、特殊召喚に必須となるトゥーン・ワールド共々、トゥーンのもくじによってサーチする事ができます。
また、サルベージによって回収できるという、他のトゥーンには無い利点もあります。
(1)の制約や(2)のライフコストから、ダイレクトアタッカーとしてはあまり期待できないので、各種素材やコストに使うのが良いでしょう。
「召喚権を使わずにレベル4を展開できる」という点から、通常召喚と組み合わせる事でランク4のエクシーズや、チューナーがいる場合はレベル5以上のシンクロの素材にできます。
このカードは水属性なので、シンクロならばドゥローレングングニール、エクシーズならばバハムート・シャークスノーダスト・ジャイアントといった水属性の素材指定のあるカードの素材にする事も可能です。
トゥーン・ワールドの発動条件や(2)のライフコストから、シャーク・ドレイク・バイスの効果発動の為のライフ調整にも役立つかもしれません。

このカードは初登場時は通常パックのスーパーレアでした。
「相手の場の状況に関係なく、手札から特殊召喚できる水属性・レベル4モンスター」と考えれば今の基準で見ても優秀とは思いますが、やはり活躍できるデッキがごく限られているにも関わらず、このレアリティというのは結構厳しい様な気がします(笑
レベルは異なるものの、同様の効果を持った他のトゥーンも高レアリティにいたので尚更です(ちなみに、同期のトゥーンの中で下級モンスターなのはこのカードのみ)。

このカードは上述の様に弓を引くマーメイドがトゥーン化した姿ですが、他のトゥーンと比べてあまり大きく印象が変わったような感じがしません。
弓を引くマーメイドはこのカード共々原作出身であり、他の人魚型のモンスターと比べると元々漫画寄りのタッチで描かれているからでしょうか。
カラーで見れば(カードの枠の色の違いもあり)結構イメージが違う様にも感じるのですが。

召喚権を使わずに手札から特殊召喚できる点は良いですが、使えるデッキがごく限られてしまうのが残念なカードです。

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ジャンル : ゲーム

カイザー・シースネーク

今回紹介するのは、ワイが全財産はたいて手に入れた自慢の強力レアカードや!


カイザー・シースネーク

カイザー・シースネーク
効果モンスター
星8/水属性/海竜族/攻2500/守1000
「カイザー・シースネーク」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):相手フィールドにモンスターが存在し、
自分フィールドにモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードの(1)の方法で特殊召喚に成功した時に発動できる。
自分の手札・墓地から海竜族・レベル8モンスター1体を選んで特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力は0になる。
(3):特殊召喚したこのカードのレベルは4になり、
元々の攻撃力は0になる。



漫画版ZEXALでシャークが使用したモンスターであるカイザー・シースネークです。
2014年5月号開始のVジャンプ一年間定期購読の特典として登場したカードです。

(1)の効果は、サイバー・ドラゴン等と同様の特殊召喚効果です。
これと同じ条件の特殊召喚効果や類似条件の特殊召喚効果を持ったカードはこれまでも何枚か出ていましたが、実は光属性闇属性地属性の3属性に偏っていました
なので、水属性でこの特殊召喚効果を持ったモンスターは、正真正銘これが初です。
レベル8という非常に重い最上級モンスターでありながら、半上級モンスターとして比較的容易に出せるのは嬉しいです。
ただ、同様の特殊召喚効果を持った他のカード達とは違い、「カイザー・シースネーク」のこの方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできないという制約があります。

(2)の効果は(1)の方法で特殊召喚に成功した時に発動でき、自分の手札・墓地から海竜族・レベル8モンスターを選んで特殊召喚するというものです。
(1)の効果の制約から、この効果も実質1ターンに1度しか使用できません。
また、この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力が0になるというデメリットが付いてきます。
この効果を使えば、召喚権を使用せずに一気に2体のモンスターを展開する事が可能です。墓地からの特殊召喚ならば、手札消費も1枚だけで済みます。トレード・インの効果で蘇生対象となる海竜族・レベル8モンスターを墓地へ送りつつ手札交換を行ってから、このカードを(1)の効果で特殊召喚しその墓地へ送ったモンスターを蘇生させる、というのが理想的な流れでしょうか。

(3)の効果は、特殊召喚されたこのカードのレベルは4になり、 元々の攻撃力が0になるというものです。
こちらは自身の効果だけでなくあらゆる効果で特殊召喚された場合に付いてくる効果です。
また、(2)の効果とは違い、0となるのは元々の攻撃力です。こちらでは守備力は0にならない点も含めて、混同しないように気を付けたいです。

見れば見る程、(1)(2)(3)の効果が巧みに絡み合ったカードです。
(1)と(2)の効果は完全に連動しており、(2)の効果で同名カードを特殊召喚すれば、最終的に両方とも(3)の効果によってレベル4となり、ランク4のエクシーズ召喚に繋げられるようになります。
召喚権を消費せずにランク4を展開できるのは嬉しいです。特にこのカードは水属性であるため、バハムート・シャークスノーダスト・ジャイアントといった水属性の素材指定のあるランク4エクシーズモンスターを出す事もできます。

サポート手段もいくつかあり、海皇の竜騎隊の効果でサーチする事ができます。
エクシーズ・ディメンション・スプラッシュでリクルートする事も可能です。この場合、効果は無効化されるのでレベル8として場に出る事になります。
トレード・インに対応する事は上でも触れていますが、(3)の効果の存在からアドバンスドローの発動コストには使い辛いです。どうしても(3)のデメリットが気になるようであれば、禁じられた聖杯などによって無効にするという手も考えられます。
スキルドレインを使って、「サイバー・ドラゴンと同等の特殊召喚効果を持った、レベル8・攻撃力2500のアタッカー」として運用させる事も可能です。

しかし、このカードには悩みもいくつか存在します。
現在のところ、(2)の効果の対象となる海竜族・レベル8モンスターは、同名カードとスパイラルドラゴンわずか2体しか存在しません
海竜族・レベル8モンスターには他にネオダイダロスムーラングレイスウォーター・ドラゴンの3体が存在しますが、それらはいずれも通常召喚できず、自身の効果でのみ特殊召喚可能な特殊召喚モンスターである為、このカードの効果では出す事はできません
同名カード以外も対象にできる釣り上げ効果を持つカードとしては珍しく、(2)の効果で特殊召喚されたモンスターは効果が無効にはなりませんが、そもそもスパイラルドラゴンは通常モンスターなので、大した利点とは言い難いです…。
それに、スパイラルドラゴンを特殊召喚したところで攻守0の状態であり、せっかくの海竜族で最高の元々の攻守の値を何ら活かす事ができません。
このカード自体も(3)の効果によってレベル4になる為、レベルが8のままのスパイラルドラゴンとはエクシーズ召喚を行う事もできません…
以上の点から、スパイラルドラゴンを特殊召喚する場合には、「聖刻」の劣化版みたいな動きにしかならないのが現状です。(ちなみに「聖刻」には、このカードの(1)の効果と同様の特殊召喚効果を持ったトフェニドラゴンまでいます)
やはり現状では同名カードを特殊召喚するのがベストでしょうか。

また、ステータス面でもサルベージで回収できないのが辛いです。墓地へ行った後にも同名カードの(2)の効果によって蘇生させる事はできますが、(1)の効果及びそれに付随する(2)の効果については使い捨てになってしまうと言っても過言ではありません。
もちろん、や儀水鏡の反魂術死者転生冥帝エレボスなど、回収手段が無いという訳ではありませんが。
儀水鏡の反魂術に関しては、このカードを回収しつつ、自分の場にいる水属性モンスターをどかす事でこのカードの(1)の特殊召喚条件の後半部を満たすという使い方ができます。

また、漫画版の使用者であるシャークのデッキとそこまでシナジーが濃くないのも気になります。
シャークはこれまで海竜族モンスターを多く使用してきましたが、それらはいずれもエクシーズモンスターであり、シャークのメインデッキ要員の海竜族はこれが初です。
また、レベル8というのもエンシェント・シャーク ハイパー・メガロドン以来の2体目となります。
(1)の特殊召喚効果及び特殊召喚時の(3)の効果から、(2)の効果を無視したとしてもランク4のエクシーズ素材としては中々優秀ですが、受けられるサポートが少ない点はやはり気になります。

そして、このカードは定期購読の特典カードである為、複数枚集めるのが困難です。

カイザー・シースネーク×3

定期購読のカードという事で出回り難い点に加え、実際の採用率はさておきそこそこ有用な効果を持っている点から、シングル値も高めです。
私は何とか頑張ってシングルのみで3枚集めましたが、本当に骨が折れます。
冒頭の文章は原作のダイナソー竜崎の台詞を引用したものですが、人によっては本当に、小遣いやカードにかけられる範囲内の金額の全財産をはたかなければ手に入れる事はできないでしょう…。
という訳で、現状では複数枚集めてこそ真価を発揮するにも関わらず、入手困難という点こそが、このカードの最大の悩みだと思います。最も確実かつ低リスクな解決策としては、再録を待つ以外にありません(笑

強すぎず弱すぎず、なかなか面白いカードという印象です。特に、召喚権を使わずにレベル4として展開できるのは嬉しいです。

テーマ : 遊戯王OCG
ジャンル : ゲーム

ショップにて

シングルカードを扱っている店で買い物をし、レジで並んでいた時、「ここのレジは並ぶと結構時間がかかるんだよなぁ」と思いつつ、何となく先頭で会計している人の買い物の様子を眺めていました。
すると、その人が買っていたのはなんと氷結界のカードでした!少なくとも、僕が見えた中にあったカードは全て氷結界に関するカードばかりでした。
ただ、見えた範囲内では同名カードのダブりが見当たらなかった事や、氷弾使いレイス氷結界の鏡といった直接「氷結界」とは関わりの無い様なカードも含まれていた事から、その人はコレクション目的で買っていた可能性が高いです。
会計の総額を見ると、コレクション用のカードばかりを買っていたにしてはちょっと値が張るんじゃないかと思う様な金額でした。まあその人がどんなカードをどれだけ買っていたのか、その全容は分かりませんが。

ちなみにその店では以前に、氷結界のカードが何故かレジの中にまとめられているのを見かけた事がありました。
その頃はちょうどカードの新情報が来る時期だった事から、「氷結界」についての何らかの強化情報を店側がいち早く入手したのではないかと淡い期待を抱いたものでしたが、別にそんなことはなかったぜ!

コレクション用であれプレイ用であれ、一人の人物が「氷結界のカードを集める」という瞬間に偶然にも立ち会えたのは嬉しかったです。
そして願わくば、将来「氷結界」が強化され、その人が買っていたカード達が環境の前線で活躍できるようになり、その人自体も立派な氷結界使いになって欲しいものです。

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ジャンル : その他

大逆転

EXVCのレアカードとして登場したサイコ・フィール・ゾーンの値段が上がっているようです。
EXVCのレアと言えば、僕は過去に安全地帯が当たらないという事を何度か記事で書いていました。現在のサイコ・フィール・ゾーンの値段を見てみると、今の安全地帯より高い程です。
サイコ・フィール・ゾーンが高騰したのはSPHRで登場したPSYフレームが原因ですが、いやはや世の中は何が起こるか分からないです。

サイコ・フィール・ゾーンはというと、上でリンクを貼った記事の時点では僕は4枚持っていました。他のレアの所持枚数と比べると特別多い訳でもありませんでしたが、それでも安全地帯が1枚も当たらない間にプレイ用の3枚とコレクション用の1枚という、最低限必要な枚数を当てる事が出来たと考えれば大したものです。
尚、この後にもサイコ・フィール・ゾーンは2枚程当たったような気がしますが、とっくに処分してしまいました…。取っておけば良かったかと後悔しています(汗
しかし僕にはこれ以上にカードの処理のタイミングを誤って大損してしまったケースがいくつかあります。機会があれば書いてみようと思います。
「超ポジティブ路線」を切り出したこのブログには似つかわしくない内容かもしれませんが、ネガキャンではなく「自虐を交えた体験談」だと取っていただければ光栄です(笑

いつの日か「氷結界」が強化されれば、きっと氷結界の紋章の値段も大きく跳ね上がる事でしょう。

テーマ : 遊戯王OCG
ジャンル : ゲーム

メディア作品と類似効果

アニメ遊戯王ZEXALで、クラゲ先輩が使用したカードにこんなカードが存在していました。


ジェリー・バインド
永続罠
自分フィールド上に水属性モンスターが存在する場合、相手モンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターは攻撃できず、その効果も発動できない。
選択したモンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。



水属性専用のサポートカードであり、現在様々なものが蔓延しているモンスター効果を封じるという一見強力なカードです。
…が、発動条件が指定されており、デモンズ・チェーンの下位互換という印象が非常に強いです。あちらより明確に優れているのは、効果モンスター以外のモンスターの攻撃も防げる点位です。

他にデモンズ・チェーンとの違いは、
・あちらはフィールド上の効果モンスターを対象にできるの対し、こちらは相手モンスターしか対象にできない。
・あちらが「効果を無効にする」のに対し、こちらは「効果の発動」を封じる
・こちらは、対象となったモンスターが破壊以外の方法で場を離れた場合にも自壊してしまう
といった感じです。

二番目に挙げた点について、ネプトアビスの様に効果発動のコストを払うだけでも動けるようなモンスターに対し、そのコストすらも払わせないようにできる利点がある一方で、永続的なモンスター効果には無力という欠点があります。
また、デモンズ・チェーンとは違い相手のモンスター効果の発動にチェーンしてその効果を潰す、という風な運用もできません。

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ザルトム

Author:ザルトム
2009/11/20~2016/7/17

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