「明るい未経験男性」としてYouTubeで人気の芸人ぐんぴぃが覚えた疎外感「結局はバカにされる存在なのかな」

 
 日本の男性の「未経験率」が上昇しているという。東京大学特任研究員の坂元晴香さんらが2022年7月に20〜49才の男女8000人に行ったオンライン調査では、20代女性の未経験率が29.7%である一方、男性は43%が性交渉の体験を持たないという結果になっている。

 
 性交渉未経験者が受けるストレスは社会と直結していると性の介護を行う団体「ホワイトハンズ」代表の坂爪真吾さんは話す。

「異性とつきあいたい、性交渉を経験したいのにそれが叶わない人が増えているのは社会的な問題と言っていい。

 現在10〜20代を中心に30〜40代まで未経験の男性は結構な人数になりますが、彼らは自分に自信がなく、にもかかわらず『男性は経済力で女性をサポートすべき』という昔ながらの価値観にとらわれているのです。

 しかし自由恋愛になればなるほど、性の問題は個人的な問題になり、本人がどんなに困っていても外部からの介入は難しくなる。しかし実際に未経験者にとって、セックスは時に恐怖や回避の対象になり、いつまで経っても性的に自立できなくなる。性的に自立できなければ社会的な自立も阻まれます。だから本来ならば10代などのなるべく早い段階で恋愛相手との基本的なコミュニケーションを学ぶ機会が必要なのです」

 
改善したのは「結婚できた女性」の環境だけ…政府はなぜ「未婚女性」の問題を無視し続けるのか

 
結婚した女性は、昔とそんなに変わらず、子どもを産んでいる。
少子化は、結婚しない女性が増えたこと、そして、結婚が遅れたことがその主因だ。

 
 とすると、現在の「異次元少子化対策」で主軸となっている既婚カップルの出産奨励は(もちろん重要ではありますが)、力不足と言わざるを得ないでしょう。

 再度書きます。

 今でも、既婚女性は、1974年とそんなに変わらない程度に、子どもを産んでいます。その彼女らに、もっと子どもを産めというのは、即ち、子沢山だった1974年の夫婦よりも、出産指向をさらに高めるということに他なりません。確かに、晩婚化が進む現在、30代後半以降の女性の出産数を「過去より増やす」施策は大切でしょうが、それは対策としては、「従」にしかなりえないでしょう。

 対策の主軸はあくまで「結婚促進・早期化」。そして、婚外子・養子縁組・代理母・精子/卵子提供などを通した「未婚・同性婚の父・母」増加策でしょう。ただ、後者にはいまだ、日本社会は後ろ向きであり、議論も進んでいない状況です。

 
この2つの記事に共通しているのは、政府は異次元の少子化対策と言いながら、少子化の大きな原因である未婚化対策(独身者支援)には極めて消極的であるということだ。

俺が思うにその理由は2つあると思う。

1 未婚者のプライバシーに関わるから
結婚しろという価値観を押し付けられる時代ではないし、結婚に向けた何らかのセミナーなどを行うことは国家による思想の押しつけともとられかねない。そんな批判のリスクを負ってまで未婚者を助ける行動は取れないと考えているんじゃないか?

2 投資効果
つまり、独身者の中にはハッキリ言えば国が投資しても結婚しない、できない人がいる。そうなると、独身者に投資(援助)するのは、費用対効果が低いし、援助の方法は多種多様であり、予算の無駄遣いと言われかねない。

なので、既に自分の意志で結婚していて、子供が欲しい家庭を救済する方が思想の押しつけにもならないし、費用対効果も高いと考えてるんじゃないかって思うんよな。

しかし、いくら既婚者への支援の費用対効果が高くとも、母集団が小さければ、効果には限界がある。それでは、日本の少子化問題は解決しないだろ。

たとえ費用対効果が低くなろうとも、未婚者に支援をしていくしかないと思う。

また、性交渉未経験者には、カップル成立ぐらいまでは道筋をつけられるよう、セミナーなどをしてもいいと思う。国民の私的領域だからと言って、結婚や恋愛の問題を丸投げして放置しておいていいとは到底思えない。国家の存亡がかかっているのだから、むしろ新しい知見なんかを投入すべきだし、新しい知見の導入を個々の国民や地方公共団体に任せるのは無理があるので、国が支援すべきだと思う。

もちろん、全ての独身者が異性との結婚を望んでいるわけではないだろうから強制はできないが、頼ろうと思えば頼れる体勢を作るべきだと思うわ。