栄螺(さざえ)の刺身
- 2023/09/16
- 00:01
(記事の末尾に追記があります)2023年の4年ぶりの一時帰国で、新たな「謎の食品」を「発見」しました。栄螺の刺身です。立派な皿に殻が麗々しく載せてあり、中に中身を包丁で切った物が入れてありました。F爺の判断では、それは食べ物ではありませんでした。一つ、硬くて歯が立ちません。F爺のような後期高齢者には、どう足掻(あが)いても噛み切れません。二つ、従って、無理に呑み込んでも消化は出来ません。当然、栄養価はゼロで...
食用菊
- 2017/10/30
- 19:21
「謎の食品」(*)シリーズを続けます。(*)「謎の食品」: 味らしい味が無いのに好んで食べる人がいて高い値の付いている不思議な食品。例: 「数の子」「河豚(ふぐ)の刺身」など。食用菊については、2014年11月にブログ記事〈お墓の花を食べる!?〉で一度、話題にしました。今日は、視点を変えて、新しい記事を書きます。ストラスブールの某所でF爺が受け持っている日本語講座では、毎年〈日本には、食用菊というものがある〉という話...
はす芋
- 2016/10/31
- 20:35
「106」さんが福島市で見つけてくださった日本料理店「しのぶの里」の料理長が示した「献立草案」の中に、「はす芋」というものが入っていました。それまでF爺が一度も見たことの無い文字列です。その草案がF爺の手許にメールで届いたのは、休暇に出発する前でした。《「はす芋」って、何だろう。「芋」と言うからには、蓮根とは違うみたいだけど・・・》ウェブ検索してみました。実名らしい署名のある(= 信頼できそうな)記事はな...
水前寺(すいぜんじ)川苔(のり)
- 2016/10/19
- 19:57
「水前寺のり」という名前の食品を、生まれて初めて、食べました。2016年7月某日に親友のA氏と一緒に訪れた足利の日本料理店「文楽」が用意してくれたものの中にあったのです。この食品、見るのも聞くのも初めてでした。九州のごく一部、熊本県などでしか見つからない淡水産の藍藻だそうです。帰仏後にウェブ検索してみましたが、貧栄養で透明な綺麗な水の川か池でしか生育しないのだそうです。養殖することに成功したので近年は食...
とんぶりとキャビア
- 2016/07/08
- 19:48
「とんぶり」は、箒草(ほうきぐさ)の実です。調味料を加えれば食用にはなります。F爺が秋田市に住んでいた頃、父の友人が、土産に持って来た「とんぶり」を「秋田県の北部で産する珍しい物」だと説明していたことがあります。多分その時に・・・何粒か・・・初めて口にしたのだと思います。緑の植物の香りが口の中に少し広がりましたが、格別良い香りだとも、旨い物だとも、F坊やは思いませんでした。いつの頃からか、とんぶりに「...
蓴菜(じゅんさい)
- 2016/07/08
- 19:39
蓴菜(じゅんさい)は、水草です。葉っぱが蓮の葉のように水面に浮くので、「浮葉植物」というのだそうです。若芽を食用にします。寒天質で無色透明のぬるぬるした物が若芽を覆っています。酢の物や吸い物にします。母が好きだったようで、子供の頃、よく食べさせられました。味は・・・F坊やには、何も感じられませんでした。他に食べる物が無かったから、我慢して呑み込んでいました。東京に住んでいた頃は、八百屋でも青物市場で...
鰻の白焼き
- 2016/07/04
- 19:05
数年前、日本に到着した数日後が、ちょうど「土用の丑の日」でした。四人ほどの会食に誘われて行った先が鰻屋(うなぎや)。蒲焼の「タレ」の強烈な甘さに耐えられないことを知っているF爺は断ろうとしたのですが、「白焼きなら大丈夫ですよ」と言われました。F爺にとっては、「鰻の白焼き」は、この時が初耳でした。1968年に半人前の知識と経験しか無い青二才の状態で日本を離れたのですから、仕方の無いことです。「白焼きは、タレ...