クリミア・タタール語のTV
- 2015/03/31
- 21:40
ウクライナ領だったのが2014年に「住民投票によって」事実上ロシアに併合されたクリミア半島で2005年に開設していたクリミア・タタール人のテレビ局「АТР (= ラテン文字転写ではATR)」が、今日限りで放映禁止になりそうです。この局は、クリミア・タタール語、ロシア語、ウクライナ語の三言語で放映して来ました。クリミア・タタール語は、テュルク語族の一員で、トルコ語、カザフ語、ウイグル語などと親縁関係があります。ウクラ...
音素の話 : BとV
- 2015/03/31
- 19:37
B [b]とV [v]の区別も、日本語を母言語とする人には難しいことです。両者の違いは、二つあります。一つは、調音点です。「両唇の間で発音する」か「下唇と上歯の間で発音する」かですから、簡単に目で見えます。舌の先の動きであるため外からは見えない「LとRの違い」に比べて、この違いの習得は、さほど難しくありません。もう一つは、発音様式です。[b]は閉鎖音であり、[v]は摩擦音です。このことを十分に認識していないため効果...
富士と藤
- 2015/03/30
- 21:43
「粉雪」さんからのコメントの一節にこうありました。>ある本で富士山の形が下がり藤の形に似ているから「ふじ」というのだという説明を見かけましたが、これは明らかな誤りでしょう。おっしゃる通り、火を見るよりも明らかな誤りです。こんな愚かな似非語源説は、放っておけませんので、ここですぐに一刀のもとに断罪してしまいます。「富士」は、歴史的仮名遣いでも「ふじ」です。「藤」は、歴史的仮名遣いでは「ふぢ」と書きま...
桜の穴と林檎の穴
- 2015/03/30
- 21:25
ブログ記事「音素の話 : LとR」に「粉雪」さんから長文のコメントが届きました。コメントのタイトルをそのまま拝借してこの記事の題名にしました。いくつもの問題を提示してくださっています。フランス語の「H」フランス人やスペイン人、イタリア人、ポルトガル人などに「桜の花」や「林檎の花」を発音させると、「H、h」が発音できないため、「桜の穴」「林檎の穴」と聞こえてしまいます。フランス語、スペイン語、イタリア語、ポ...
副操縦士Andreas Lubitzの場合
- 2015/03/30
- 05:57
3月24日に格安航空会社Germanwingsジャーマンウィングズの副操縦士がバルセロナ発デュッセルドルフ行きの搭乗機を故意にフランス・アルプスに墜落させた悲惨な事件は、日本でも広範に報道していますね。日本人犠牲者も二人いたと聞いていますが、スペインとドイツでは国中が打ちのめされています。この副操縦士、名前はAndreas Lubitzアンドレアス・ルービッツというのだそうですが、正操縦士、客室乗務員と乗客、合わせて149人も...
耳障り
- 2015/03/29
- 18:08
「なな」さんがブログ記事「住む」にお寄せくださったコメントを全文引用します。*****そういえば「耳障り」も、誤用されることが多くないでしょうか?というのは、「耳ざわりのよい」という使い方を目にする機会があるからです。「耳触り」という言葉を誰かが作り、そこから「聞いて心地よい」という風な意味がついたのでしょうか。大学の先生が自著で使用しているのを見て、「えー、違うんじゃない??」と思ったことでした。障...
夏時間
- 2015/03/29
- 05:49
EU(= 欧州連合)は、今年は3月29日から「夏時間」です。毎年「三月最後の日曜日の午前2時(*)」に時計を一時間進めるのです。夏時間は、七ヶ月続きます。「十月最後の日曜日の午前3時(**)」に「冬時間」に戻ります。(*)(**)「午前1時に夏時間に切り替える」「午前2時に冬時間に戻す」という御触れが出た年もあったと憶えています。終夜営業の職業の人にとっては重要ですが、夜は寝ることにしている大多数のEU市民にとっては、大した...
外国人と見られなくなる
- 2015/03/28
- 20:49
一つ前の記事「極東人と嘲られる」に書いた経験をしてから長い年月が経ちました。最近は何十年も、F爺は「極東人の顔つきを侮(あなど)る手振り」を見ることがありません。偏見そのものが無くなったわけではないのです。言葉で偏見を表わす人や隠そうと思っても言葉の端々に現われてしまう人は、どこにでもいます。それでは、偏見を身振り手振りであからさまに表現する人が昔に比べて少なくなったのか・・・とも一時期は思いました...
極東人と嘲られる
- 2015/03/28
- 20:33
3月21日付けのIHさんからのコメントにこうありました。> F爺様は長年西欧に住んでいて、極東人に対する、差別意識というのでしょうか、偏見というのでしょうか、そのようなものを感じることはよくあるのでしょうか。こう答えました。自己引用します。*****初めは、感じませんでした。差別意識や偏見が「存在しなかった」のではありません。隠そうとしても言葉や行動の端々に現れるものなのですが、それを鋭敏に感じ取るだけの言語...
Charlie Hebdo 苛(いじ)め(4)
- 2015/03/28
- 02:02
IHさんが「Charlie Hebdo苛(いじ)め(3)」にお寄せくださったコメントの全文をこちらに引用します。*****何といいましょうか・・・、この件に関してツバメの生態の問題ってそんなに重要かな?所詮ナンセンスな漫画だし、そもそも画が言おうとしていることとは直接関係ないし。F爺様も分かっているから欄外に「蛇足」として書いたのだと思うのですが。結局、ツバメの生態も分からないアホが描いた画だ、なんて言えば言うほど、そうで...