「□□てくれる」と「□□てくださる」
- 2022/09/04
- 18:02
(記事の末尾にアンケートのお願いがあります)9月4日付けの二本目の記事です。単一受給動詞の「くれる」と「くださる」は、他の動詞の「行って」「戻って」「食べて」「飲んで」「喜んで」「泣いて」「泣かないで」「待って」「待っていて」などの形と結合して、「□□てくれる」「□□てくださる」という形態の複合受給動詞を作ります。こうして出来る多数の動詞は、特定の動作を「対話者または第三者が意図して話者または話者の身内な...
アンケートの纏め :「□□てやる」と「□□てあげる」と「□□てさしあげる」
- 2022/08/28
- 17:49
8月28日付けの二本目の記事です。当ブログの記事〈「□□てやる」と「□□てあげる」と「□□てさしあげる」〉でお願いしたアンケートの纏めをします。コメントでご回答をお寄せになった池坂夏樹さん、馬場伸一さん、「106」さん、「883s」さん、「霧の晴れ行く蝸牛」さん、メールなどでご意見をお知らせくださった皆様、誠にありがとうございます。アンケートの質問アンケートの質問は、次の通りでした。 ##### 「殺して差し...
「くれる」と「くださる」の使い分け
- 2022/08/19
- 18:45
(記事の末尾にアンケートのお願いがあります)【英語の「to give」、フランス語の「donner」、ドイツ語の「geben」に当たる日本語の動詞】の話題を続けます。現代語での「くれる」と「くださる」の共通点と相違点を見てみましょう。当ブログの記事〈「やる」と「あげる」の使い分け〉と比べながら読んでください。「くれる」と「やる」が対義語であり、その尊敬語の「くださる」と「あげる」が対義語ですから、説明は、当然、並行し...
「□□てやる」と「□□てあげる」と「□□てさしあげる」
- 2022/08/11
- 20:04
(記事の末尾にアンケートのお願いがあります)8月11日付けの二本目の記事です。前置き当ブログの記事〈「やる」と「あげる」の使い分け〉の続篇〈「あげる」と「さしあげる」〉の末尾で言及した【複合動詞の「□□てやる」と「□□てあげる」】を取り上げて今日の記事の主題にします。ついでに「□□てさしあげる」という複合動詞も扱います。他者を標的とする動作「□□てやる」と「□□てあげる」と「□□てさしあげる」は、特定の動作を「意...
「あげる」と「さしあげる」
- 2022/07/23
- 18:40
昔の規則受給動詞の「やる」と「あげる」は、F坊やが、ラジオから聞こえて来るアナウンサーや声優の発音を頼りに、標準語会話の習得を始めた頃には、【受益者が目下なら「やる」。目上なら「あげる」】と決まっていたようでした。放送劇(*)で時折、「あげる」の破格の用法を聞くことがありましたが、テレビが普及する前のことでした。田舎住まいの子供に東京人の生の会話を聞く機会はありませんでした。(*)「放送劇」は、当時は、...
「やる」と「あげる」の使い分け
- 2022/07/15
- 18:42
今日の日付の二本目の記事です。前置き 一英語の「to give」、フランス語の「donner」、ドイツ語の「geben」に当たる動詞が日本語には多数あります。単一動詞だけでも「やる」「あげる」「くれる」「くださる」「よこす」など。これに複合動詞の「くれてやる」「さしあげる」「授与する」「供与する」「提供する」「恵んでやる」などが加わります。この記事では、「やる」と「あげる」だけを扱います。このシリーズの次の記事で「...