3年ほど前に、「借りた金は返すな」という本が発売されました。凄いネーミングですから、手にとって見られた方も多いのではないでしょうか。

 では、本当に借りたお金は、返さなくてよいのでしょうか?
 とんでもない。借りたお金は、返さなくてはなりません。

 ただし、返済できる余力があればの話です。

 表現を変えれば、返済余力が無ければ、返せない訳ですよね。
 こんな場合は、「返さない」ということを選択肢に入れるべきです。
 
 それなのに、無理して商工ローンや消費者金融から新規借入をして、それを返済に廻す・・・最悪のパターンですね、、基本的には絶対に避けるべきです。これを安易に考えると、泥沼のような資金繰り難に陥り、経営の健全性を取り戻すことが非常に難しくなります。

 じゃあ、どうするの?

 こんな場合は、迷わずに、返済の猶予を依頼してください。

 でも、約束したし、契約書もあるから返済しないと・・・

・・・よく考えてくださいね。
 貸し手側である金融機関は、一方的に金利を上げたり、貸し渋りや貸し剥がしをしませんか?バブルの崩壊以降どこにでもあることですよね。金融機関は、自己保全のために平気で約束を無視した対応をしてきます。
 これに対して、何か法的な対応がとられましたか?有りませんね。通常の経済行為と解釈される訳ですから。
 だから、借り手側も、返済余力が無いという不測の状況において、通常の経済行為として返済を猶予してもらうのです。

 しかし、そんな事をしたら、もう貸してくれないのでは・・・?

・・・よく考えてくださいね。
 金融機関は、驚くほど顧客情報を収集をしています。貴方の会社に返済余力が無いことは、社長である貴方より早く知っていますよ。多分、このまま返済を続けても、新たに借入をすることは難しいと思います。手元資金が大事な時に、無理して返済しますか?

でも、そんなことしたら、法的手続きをされるのでは・・・?

 確かに、その可能性はあります。しかし、それは先のことであり、その対策もあります。直ぐに、法的手続きに着手されることは無いと考えてください。

 金融機関が一番困るのは、貴方の会社が倒産することなんです。
 倒産されるぐらいなら、返済を猶予することなど問題ありません。

 返済に困ったら、返済の猶予を依頼する。まず、これから初めてください。

 返済の猶予を依頼するには、様々なテクニックが必要であり、今後、時間をかけてご紹介していきます。簡単に依頼したから成功するものではありませんので、間違いのないようにお願いします。