専門馬鹿という人たちがいます。

ある特定の専門分野においては、誰にも負けない高いスキル(知識・技術)を持っているのですが、その専門の分野以外等において知識の不足している人たちのことです。

大工さんや料理人さんなどの特殊技術を持った職人さんなども、この専門馬鹿に当てはまる方が多いでしょう。

また、研究や開発に没頭されている技術者と言われる方も、この専門馬鹿になるのだろうと思います。

要は、技術屋さんのことで、一昔前ならブルーカラーという表現をされたのかもしれません。

しかし、バブル崩壊以降の右肩下がり経済環境において、この専門馬鹿は高い社会的地位を築きつつあり、極めて環境の変化にも強いのです。

また、ドイツには、こういった高いレベルの技術屋さん達を育てるマイスター制度があり、ドイツが経済大国を長年に亘って維持する原点ともなっており、ある意味において専門馬鹿を育成することにより、高い技術や知識の構築が可能になっています。

なによりも、専門馬鹿は、不況に強く、一人で生きていけるという特徴があります。

万が一に会社が倒産しても、どこに行っても職は見つかり易いのが専門馬鹿なのです。


反面、専門馬鹿にも様々に欠点となる特徴があります。

一般的な話として、融通がきかない人が多く、社会性の乏しい人が多く見受けられます。

また、技術はありますが、経営センスに欠ける人が多いのも特徴です。

当然、全ての技術屋さんの専門馬鹿がそうなわけではなく、その様な傾向があるとご理解をいただきたいと思います。

現実的に、私どものご相談者でも、社長が凄い技術者で、どこにでも通用するような特許を持っておられるのに、経営に関しては素人で常に資金繰りに苦労されているところが二件あり、なかなか両立は難しいようです。



専門馬鹿とは反対に、オールマイティーと言われる人がいます。

一つの分野にこだわらず、多方面の知識が豊富で、それに伴い対応できる分野も広くて何でもこなせる能力をもった人で、
営業畑の方に多く見受けられるようです。

世の中を、上手くスイスイ泳いで渡っていける人で、出世するタイプだとも言えます。

バブル期には、ホワイトカラーという表現の中心にいて、その能力により様々な余禄を得た人たちでもありました。


しかし、万能であるわけではなく、その知識は広いけれども浅く、特化した専門知識が乏しいという特徴があります。

いわゆる、潰しが効かない人のことで、会社というバックポーンがなければ能力を発揮できません。

したがって、1人では生きていけないタイプで、会社が倒産すると最も困ることになります。


両極端にある専門馬鹿とオールマイティーですが、子を持つ親としてどちらのタイプに育てるべきか悩むところでしょう。

当然、子供の資質にも因るのでしょうが、安定した幸せな生活を送らせるために、親としてどう考えるかです。


これは、これからの時代を考えると、この答えは難しくないでしょう。

安定という面から考えれば、オールマイティーに育てるべきだと思ってしまいますが、これはバブル崩壊までの高度成長期の考えだと思います。

この、経済が常に変動している時代においては、専門馬鹿でなければ、本当に安定した環境を確保できず、生きていくのも難しいのではないでしょうか。

手に職がなければ、なかなか仕事さえない時代になろうとしているのです。

子を持つ親として、潰しの利く人間に育てなければなりません。

それとも、公務員にすべきなのでしょうか。
 
先の、全く読めない時代になってしまいました。

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