経営危機に関する、出来る限りの情報と知識を集めました。

あらゆる展開を予測し、万全の準備をしたつもりです。

打開に向けての覚悟も決め、心は落ち着いたはずだったのです。

しかし、経営者の心は、些細なことで揺れてしまうようなのです。

こうなること予測していたのに、実際にその場面に直面すると、経営者の心は大きく揺れだします。

決めたはずなのに、少しでも楽な方へ、逃避の気持ちが湧き出すようです。


経営危機という、未知の環境に入っているですから、経営者の気持ちは揺れても当然なのかもしれません。

冷静に環境を判断できるのなら、心が揺れて、対応を見直すことは必要かもしれないし、ここまでの作業の再確認し、微調整を図るのも大事かもしれなでしょう。

しかし、この段階で、逃避を理由に、安易に根本的な方向性を変えれば、今までの苦労が水の泡になってしまいます。

ここは、しっかりと腰を据え、ぶれる心を押さえつけながら、強い気持ちで切り抜けなければなりません。



破産はしないと決めたはずだったのです。

今までお世話になった取引先に、できるだけ迷惑を掛けないように、任意で対応することを決め、そのための情報も集め、時間をかけて準備を進めてきました。

ところが、金融機関が厳しい対応をとりだすと、不安は大きくなり、しないと決めた破産が、自然と脳裏をよぎります。

今、破産をすれば、楽になれる・・・心がくじけそうになるのです。

たしかに、破産をすれば経営者は一時的に楽になれるでしょう。

しかし、家族や従業員そして取引先等の関係者に大きな負担を背負わすことになってしまいます。

心は揺れましたが、弱気の虫を抑え込み、ここは踏ん張るしかありません。



飲食店舗を経営している不動産をどんなことがあっても守り、断固、事業を続けると誓ったのは、ほんの三か月前でした。

今、その不動産を処分すれば、僅かな資金が手元に残るかもしれませんが、事業がじり貧になるのは間違いありません。

返済猶予を活用しながら、再生を目指して経営改善に取り組むと決めてから三か月しかたっていないのに、業績が回復しないと早くも弱気の虫が頭をもたげます。

まだ、具体的な努力もしてないうちに、改善しない業績に不安だけが先走り、経営者の心が揺れ動こうとしています。

事業は諦めて、不動産を処分し、残ったお金で生きていこうと・・・安易な選択をしようとするのです。

そんな選択をすれば、すぐに生活が破たんすると判っていても、今の安心に逃げようとしてしまいます。

しかし、その逃避は、全てを失うことにつながるでしょう。
全てを検討し、事業の継続を優先すると決めたのですから、ここは、経営者が先頭に立って、経営改善を進めるしかないのです。



半年や一年も先の資金繰りに不安を覚え、こころが揺れる経営者もおられます。

たしかに、経営者として、長期的な展開も把握する必要はあるでしょうが、中小零細企業でそんな先の資金繰りを把握できている企業などないでしょう。

特に、この厳しい経営環境なのですから、まず足元をしっかり確保すべきだと思います。

遠い先のことを考えて、経営者の気持ちが弱ることよりも、明日に向かって、強い気持ちで取り組むことが大事です。


もしもあの時、不安に駆られて違った選択をしていたら、今頃、どうなっていたのでしょう。

大事な家族や、守るべき従業員や取引先のために、知恵を振り絞り全てを注ぎ込んで努力してきたのに、あの僅かな不安や恐れから逃避するために、楽な展開を選択してしまっていたら、今は、なかったのだろうと思います。

心の揺れを乗り越え、諦めずに前向きに取り組んだことが、今につながっているのだと思います。

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