『このまま返済できなければ、最後にはどうなるのですか・・・?』

これは、必ずといっていいほど、ご相談者がご質問される内容です。

期限の利益の喪失した借入金が、今後どのように動き、最後にどう処理されるのかは、借入金の返済に苦しめられている債務者にとっては、もっとも不安な内容で、実際の動きは知っておきたいだろうと思います。

全ての資産を差押えされ、身包みはがされて何も残らず、途方に暮れて人生を絶望するしかない・・・。

一般的には、このようになると信じられているようですが、ちゃんと知識を持って対応すれば、こんなことには絶対になりません。

経営危機の局面に関する情報は、債権者側に都合良く脚色されたものが多く、その間違って流布されている情報をベースに考えるから、ネガティブな方に誘導されてしまうのです。

経営危機の局面における、正しい知識と情報を身につけさえいれば、最後でもこの程度にしかならないという事を理解できて、不安はポジティブへの原動力にしかならなくなります。



そんな不安には、真正面から取り組んでください。

経営危機に陥るのが初めてであれば、経営者は不安で押し潰されそうになってしまって当然なのです。

しかし、恐れる必要は全くありません。

経営危機では、どんなタイミングでも、どんな局面でも、必ず対応出来る方法が存在します。

適切な対応方法を選択し、具体的に実施するだけの事なのですから、経営者の責任として、諦めない強い気持ちを持って、明るく前向きに取り組むようにしてください。

結果、必ず、事業や人生の再生は可能になるものなのです。



そして、日本の債権債務処理の、基本を理解してください。

日本の債権債務処理における基本は、『無い袖は振れない』ということです。

本来、債権の回収は、債務者の意思で自律的に実施されます。

債権者と債務者の信義に基づき、性善説を前提に契約が交わされ、債務者が責任をもって債務者への義務を果たします。

しかし、何らかの事情で、その義務を果たすことが出来なくなればどうなるのでしょう。

債務者が弁済すべき原資を不足させたり、当事者能力を失ったり、また、債務者に弁済の意思が欠如した場合などです。

そんな状況では、当然に債権回収には手間暇が掛かり困難になってしまいます。

債権者として、法的手続きも含むあらゆる対策を実施し、何とか債権回収を図ろうとします。

しかし、債務者に弁済すべき資力(資産)が無ければどうしようもありません。

どんな凄腕の債権回収のプロでも、債務者に弁済すべき資力が無ければ、差押などの強制執行を実施しても空振りにしかならず、最終的に能動的な債権回収は不可能になってしまうのです。

債務者が、自律的に弁済すれば別ですが、ここまできた状況でそんな債務者はいないでしょうから、債権者は債権回収を諦めるしかないということなのです。


これが、『無い袖は振れない』という、債権債務処理の基本です。

この事を理解し、事前に対策を実施しておけば、債権者の対応によって事業や人生を諦めるような事態にはなりません。

借入金を弁済すべき道義的な責任は大事ですが、まずは従業員や取引先等の社会的弱者を守る事が重要であり、そのため、事業を維持することを優先しなければならないでしょう。

これが、経営危機を打開する基本であり、最後はこの様になり、ここから新たに始まるということなのです。

    詳しい内容は、ホームページをご覧ください,
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