不動産は、所有資産の中でも、最も価値が高い資産ではないでしょうか。
そして、資金繰りに寄与するという意味においても、その活用方法さえ誤らなければ、不動産は資産の中でピカイチだと思います。
資金繰りに関連しての不動産の活用方法は様々ですが、他の資産と同じく、収益性を発生させるか、売却等により資金化するという2つに大きく分類されます。
順序からいえば、収益性を発生させることを先に検討します。
売却を検討するのは、収益性を発生させることにメリットが少ない場合や、一気に大きな資金が必要な場合になるでしょう。
不動産において、収益性を発生させ、資金繰りに活用させるのは難しくありません。
まず、遊休土地を活用して、収益性を発生させる代表格として収益マンションやアパートが考えられます。
長期的かつ計画的に収益性を確保することが可能で、資金繰りにおいて本業に寄与するウエイトは大きなものになります。
しかし、建設についての投資が必要となりますので、まだ余力のある段階においての資金繰り対策だといえます。
建設の投資資金の捻出が難しい状況ならば、貸し駐車場への転用が考えてはいかがでしょぅ。
僅かな投資で、安定的に収益を確保できますから、マンションやアパートにも負けない活用方法だといえます。
僅かな投資さえも無理な状況ならば、遊休土地を、材料置き場や駐車場でそのまま更地で賃貸する方法もあります。
そのまま貸し出すのですから、速効性もあり簡単な手続きになりますが、場合によれば借地権が発生してしまうこともありますので、契約には注意する必要があります。
他にも、工場や事務所の使用していないスペースを賃貸する方法もありますが、一度、賃貸すると、なかなか出て行ってもらうのは難しいことを理解したうえで実行してください。
不動産を売却等により資金化し、その資金を資金繰りに充当することは、今後の資金繰りを確保する上で極めて大きな効果があります。
資産の売却金額が大きいですから、様々な手続きにおいても資金繰りに寄与するのです。
担保に入っている不動産を任意売却したなら、担保の残債について売却金額から弁済することになり、借入額がその段階において一気に減少します。
したがって、その後の、借入返済負担が大きく減少し、それだけで資金繰りが楽になるということです。
担保がついていない不動産なら、売却資金は債権者の意向に関係なく活用できます。
返済に充当するのも、新たな投資に充当するのも、そのまま資金繰りに充当するのも自由なのですから、売却による資金繰り効果はさらに大きなものになるでしょう。
このまま、不動産を活用せずに放置していれば、いずれは担保として要求されたり、競売になったりで、効果的に資金繰りに寄与させることができません。
せっかくの資産なのですから、積極的に活用を考えるべきだと思います。
詐害行為の追及に注意しつつ、資金を確保したり、買戻しを考慮した処分をしたりすることも必要でしょう。
収益性を発生させ、リースバックし、将来的なセールバックまで検討するのも面白いでしょう。
不動産は、オーバーローンぐらいの理由で、その活用を諦めてしまうように陳腐な資産ではないと思います。
前向きに捉えて活用しましょう。
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