子供の頃は、休暇がいつまでも続いてほしいと思ったものですが、この歳になると、ようやくゴールデンウィークも終ってくれたかと思うようになってしまいました。
けっして仕事人間だと主張したいわけではなく、のんびりリフレッシュするのも飽きてしまうからなのです。
しかしこの時代では、これは贅沢な話なのだろうと思います。
果たして、このゴールデンウィークにゆっくりとリフレッシュできた中小零細企業の経営者は、どれくらいおられたのでしょうか。
この経済環境ですから、今後の仕事や明日の資金繰りが心配で、ゆっくりなど出来なかった方が多いのではないかと思います
『売上が凄く減ってしまいましてね・・・』
『ほぉ、どれくらい減少しましたか?』
『実は、前年比で20%もダウンしてしまって・・・』
『なんだ、その程度なら、随分と頑張っている方ですよ。50%もダウンしている企業も珍しくないのだから・・・』
経営者同士のこんな会話が、何ら抵抗なくされてしまうほど、経営環境は厳しくなっているのです。
もはや、売上が何%ダウンの次元ではなく、仕事が無くなってしまうという次元にまで、経済は悪化しているのが現実だろうと思います。
この環境について、大震災を理由にする方は多いようです。
たしかに、大震災が大きな影響を与えているのは間違いありません。
しかし、大震災が全ての理由ではなく、景気悪化の根本的な根拠でもありません。
大震災がなくても、新年度になって4月以降、景気が悪化していたのは間違いありません。
大企業の好業績に隠されていた中小零細企業の疲弊が、包み隠せなくなって露見するタイミングでしたし、景気対策が期限切れを迎えて有効な手段を失おうとしたタイミングでもありました。
何よりも、無能な政治家による無政府状態が続き、日本経済が体力を焼失して有効な政策を実施する余力を失ったタイミングに、大震災が駄目押しを押したという経済環境なのです。
したがって、多くの中小零細企業が、『想定外』の厳しい経済環境に追いやられて当然だといえると思います。
経営者は、言い訳も責任転嫁もできません。
全ての結果について、黙って責任を取るのが経営者なのです。
だからこそ、経営者は全身全霊で経営に取り組み、正確な情報と知識を持って、その状況における最上の選択をしなければなりません。
簡単に経営を諦めてはならないのは当然ですし、継続のために躊躇などする必要はないのです。
まだまだ経営環境は悪化するでしょうから、冷静に方向性を見極め、経営の継続が前提ならば何が必要か考えてください。
資金繰りさえ確保できれば、経営は継続できるのですから、資金繰りを最優先に考えるのは当然であり、そのために資金を確保するのに躊躇する必要はありません。
あるゆる方法で、資金を確保し、手元資金に余力を持って入出金の流れが確保できれば、経営の継続の可能性は高くなるでしょう。
関係者に無理をお願いもするでしょうが、そのように対応することを最優先に考えるべきなのです。
経営が破たんすれば、関係者には無理をお願いするどころではなくなるのですから、ここは冷静に対応を検討すべきでしょう。
これからの景気は、そんな生易しいものではありませんから・・・。
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