時代が変わったといえばそれまでですが、文句を言ったもん勝ちという風潮がまん延しているのでしょうか。
バランスを考慮した思考など置き去りにして、まずはクレームをつけて、自らの権利だけを主張する。
日本人は、恥を知る文化を持っていたはずなのに、クレーマーという言葉のもとに『因縁をつける』ような理不尽がまかり通っています。
こんな時代、クレーム対応を間違えば、中小企業の死活問題となってしまうのかもしれません。
私は、言いたいことは言いますが、けっしてクレーマーではありません。
ただ、納得できないことがあると、やはり中途半端に放置するのが嫌なので、しっかりと確認をさせてもらうことが少なくありません。
先日も、スーツをイージーオーダーしたときに、クレーマーと間違われかねない問い合わせをしたのですが、その時のお店の対応があまりにも見事だったので、ちょっとご紹介をさせていただきたいと思います。
スーツをイージーオーダーするというのは贅沢だと思われるかもしれませんが、今は随分と安くなっており、既製服とたいして違いません。
何よりも、チビのくせにガッシリ体形で、手足が短いのに太く、既製のスーツなどが合わないために、仕方がないというのが大きな理由になります。
ある日、イージーオーダーの魅力的な広告をネットで見つけたので、早速に時間を作って出かけました。
少し躊躇するくらい高級感のあるお店でしたが、リーズナブルな単価設定で、店員さんの対応もバカ丁寧なほどです。
このお店に決め、ワイシャツ3着と春秋物スーツ2着を購入しました。
丁度、暑さが収まった頃に宅配便で届き、早速に試着をしてみましたが、なんと寸法が違います。
いくら手が短いといっても、ここまで短くないというほど袖の長さが短いのです。
ワイシャツもスーツも全てが短く、おまけにはスーツの袖が細すぎて、私の腕ではパンパンで動きがとれないほどなっています。
これは採寸間違いだろうと思い、お店に現物を持ち込んで確認をしてもらうことにしました。
袖が短いというのは私の判断ですので、クレーマーと捉えられかねないと思いながらも、対応された副店長に事情を説明します。
すると副店長は、嫌な顔などせずに、直ぐに採寸などの資料を用意したうえで、試着した状況を見て、謝罪の言葉を口にします。
『たしかに、袖が短いようですね、まことに申し訳ありません。』
それまでは、丁寧な対応をされていただけでしたが、短い袖を確認した瞬間に、言い訳など一切せずに謝罪を口にされたのです。
正直、この寸法間違いに私は不快な思いを抱いており、クレーマーと間違えられても仕方がないと思っておりましたが、この副店長の対応で、全てを許してしまうことになりました。
しかも、副店長は、こちらが想定している以上の誠意を見せてくれます。
ワイシャツは、袖だけの修正ではなく、同じ生地があるので全て製作し直すということです。
スーツは、袖を修正しますが、同時に全て製作し直しもしましょうか・・・と、言ってくれます。
多分、袖の修正だけで上手くいくとのことだったので、全てを製作し直すのは駄目だった場合でいいと私はいいました。
これだけの誠意をみせてくれれば、私が口にするのは『ありがとう・・・』,『申し訳ないねぇ・・・』といった言葉しかありません。
会社やお店の、クレーム対応のマニュアル通りの対応なのかもしれませんが、私は、クレームどころか、感謝の言葉を口にしているのです。
副店長の対応が、満点だったということなのでしょう。
クレームをつけに来たのに、ファンになってしまったのです。
次回も、間違いなく、このお店でイージーオーダーしていると思います。
クレーム対応を間違えれば、問題は泥沼化していきます。
特に、初期対応を間違えば、小さな問題も、大きな問題に化けてしまうかもしれません。
しかし、クレーム処理は、最大の営業のチャンスという様に、しっかりと対応することで、逆に信頼を獲得するかもしれないのです。
消費者の意識変化が著しい時代ですから、中小企業も、クレーム処理対応の構築は不可欠なのでしょう。
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